ジャヤ ページ34
暫く船を進めると気候が安定し出した。「ジャヤ」の気候海域には入ったようだが、望遠鏡を使ってもまだ島の姿形は見えなかった。すると突然、船の上空を飛んでいたカモメが数羽、ボトボトと打ち落とされてきた。
だが、狙撃手であるウソップは、それが狙撃で打ち落とされたものであるとは信じなかった。
「そりゃどんな視力で、どんな銃で、どんな腕前の狙撃手だよ、それは無理だ」
だが、ジャヤの西海岸で、凄い視力と、凄い銃を持つ、凄い狙撃手がその様子を見ていた。信じられない遠距離から、信じられない命中率で狙撃する者であった。
船はその後、無事にジャヤに到着する。
だがここは夢を見ない無法者達が集まる、政府介せぬ無法地帯であった。人が傷つけあい、歌い、笑う町。かつての冒険家ジュー・ウォールの航海日誌によれば、ここは嘲りの町「モックタウン」だった。
港には海賊船がずらりと並び、島に一歩足を踏み入れると、あちらこちらで海賊がケンカや殺し合いをしていた。
その中でも名を知られているのは、ロシオ海賊船の船長で「処刑人ロシオ」と呼ばれる４２００万ベリーの賞金首の男であった。
だが、その「ロシオ」を簡単にひねり潰したのが、若くして５５００万の賞金首となったベラミー海賊団船長で「ハイエナのベラミー」と呼ばれる男であった。
そんな海賊がうじゃうじゃいる町に、ビナーとゾロと雪舟が降り立った
3人は騒々しい町を抜け、町外れの高級リゾートホテル「トロピカルホテル」に立ち寄った。
だが、足を踏み入れた途端に、使用人が慌ててルフィ達の元に駆け寄ってきた。
「本日はベラミー御一行様の貸切で、ベラミー様に見つかっては大変な事になりますので、どうかすぐにお引取りください！」
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作者名：愛雅 x他1人 | 作成日時：2022年6月1日 1時
