来いよ ページ15
エ「”白ひげ”はおれの知る中で最高の海賊さ。おれはあの男を”海賊王”にならせてやりてェ。ビナー、お前じゃなくてな！！」と言うと
貴「白ひげなら、いいよ」
彼女は素直に答えた。
エースは、そのビナーの顔をしげしげと見て安心したような、満足気な顔をしてから、１枚の小さな紙切れをビナーに渡した。
エ「ほら、お前にこれを渡したかった。そいつを持ってろ！ずっとだ。それがおれとお前をまた引き合わせる。デキの悪い妹を持つと兄貴は心配なんだ。おめェらも、コイツにゃ手ェ焼くだろうが、よろしく頼むよ」と言い、エースはビナーの頭を撫でた。
麦わらの一味は、ビナーの兄なんて奴はビナーに輪をかけた身勝手野郎に違いないと思っていたので、エースの常識的で、妹思いの兄らしい姿に驚愕とともに感動した。
エースは、最近”黒ひげ”と名乗る男を追ってグランドラインを逆走していた。
その男は、元は”白ひげ海賊団”の二番隊員で、エースの部下であったが、海賊船で最大の罪である「仲間殺し」をして船から逃げた為、隊長として始末をつけるために追っているのだと言う。
「そんな事でもねェ限り、おれは『この海』を逆走したりはしねェよ。次に会う時は、海賊の高みだ」と言って、エースは力強く笑った。ルフィはそんな兄の海賊姿に、誇りを感じていた。
貴「エース行ったらダメだ」唇を噛み辛そうな顔をしていた。
エ「どうしてだ？」
貴「どうしても行くんなら、止めない」
頑としてビナーはエースを止めようとしたけれど、エースは優しい言葉で「心配してくれてありがとうなビナー。おれは大丈夫だ」
と言ってエースはビナーにおでこにキスしてエースは外に停めてあった、小さな１人用の小型ボートで行ってしまった。
メリー号を離れたエースは、名の有る海賊であるエースを倒して一旗上げようと追ってきたバロックワークスのビリオンズ５０人、船５隻を一発の【火拳】で一瞬にして灰に変えてつふやいた。
エ「来いよ”高み”へ、ビナー」
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作者名：愛雅 x他1人 | 作成日時：2022年6月1日 1時
