大嫌いな彼【轟焦凍】 (ページ16)

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よんページ16

とうとう告げてしまった迷夢

轟は全てを拒まない

付き合う時も、別れる時も、

迷夢はその覚悟が出来ていた

「私だけが好きなんて哀れだもん今までごめんね？
無理やり付き合わせちゃったりして

これからは友達として…」

「いやだ」

「え？」

迷夢は思ってもいなかった返事に困惑する

「でも轟は私のこと好きじゃないんじゃ…」

「…少し俺の部屋で話さないか？」

「え、」

「ただ話すだけだ何もしない」

迷夢はリビングで話すこともなんだし了承した

1度だけ見た和室そこに好きな相手と2人きり

顔が赤らむのが分かった

「で、話の続きだが俺はお前のことが

"好きだ"」

「っ…」

初めて轟の口から聞いた"好き"という言葉

迷夢の鼓動は速くなる

「で、でも嫉妬も全然してくれなかったし、

今までほかの女の子とかもすぐ付き合って…」

「そ…れは、長くなるが良いか？」

「うん、」

＿＿＿＿＿＿＿＿
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

これは10年前の話

轟はいつもの様に父親のキツい練習をしていた

ある日怒られると分かりながらも家を飛び出し1人泣いていた

「どーしたの？」

後ろから幼い女の子の声

轟は驚いて振り返る
そして涙を拭き取りながら問う

「…だれ？」

「あたしは＿＿＿！なんでないてるの？」

「ぼ、僕…」

その女の子に今までの生活を話した

その子は静かに聞いてくれて、とても話しやすかった

「そっかあひどいおとうさんだね！！

もう！！すごくいまおこってるよ！！」

ぷんぷんと足をじたばたとさせる＿＿＿
さらに轟の為に怒ってくれる＿＿＿とても優しい

「じゃあさ、今だけでもあそじゃおうよ！」

「え？」

「だって今あそなかったらずーっとかなしいきもちになっちゃう！いまあそんでおこうよ！」

「う、うん！」

「あ！ねーねーあたしの個性ね、げんそーって言って、夢を見させたりできるのー！」

「す、すごい！」

「でしょ！これでおーるまいとみたいなひーろーになりたいんだ！」

「＿＿＿も？僕もオールマイトみたいなヒーローになりたい…！」

「いっしょだー！！いつか一緒にひーろーなろうね！！」

「うん！」