Nightmare Game～人の不幸は夢の味～ (ページ4)

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ゲームスタートは突然に。ページ4

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ミハル「……ん、お姉ちゃん!」

ホナツ「うっさいわね!!何、よ……」

先程まで床に伏していた彼女＿ホナツは、目覚めた瞬間絶句した。

ホナツ「……ここ、どこよ」

目に映ったのは、いつものアジトの自室の風景ではなく、見たこともない回廊だった。
それは、かつて彼女がいた学校の廊下でもなく、ましてやあの魔法の世界の回廊でもない。
ホナツのように戸惑う者は多い。彼女の妹も、その例に漏れず怯えていた。

ミハル「私もわかんない……ここどこなの……?」

ホナツ「私に聞かないでよ……ん、アレってもしかして……」

彼女が指さした先には、何やら口喧嘩をする女性が二人いた。一方は髪が短く黒いジャージを着ている。逆に、もう一方は一つ結びにした長い髪をゆらゆらと揺らしている。ホナツには、その二人が誰なのか、一瞬で理解した。

ホナツ「P!ミハ!!」

ミハ「あ、姉貴ィ!!良かったッス!ここどこか知りませんッスか!?」

ホナツ「ごめん、私にも分からない……」

P「だから言ったのにー。わたしが知らない事をオリジナルが知ってる訳ないでしょ?」

ホナツ「ナメてんの??」

ミハル「ま、まぁまぁ……とにかく、知ってる人がいて助かったよ!」

それもそうか、とホナツは安堵の息をつく。
それでも、ここがどこで何が起きるかは、この場のほぼ全員が分かっていなかった。
＿あのアナウンスが流れるまでは。

『皆様、本日はご集まり頂き誠にありがとうございます。それでは、これよりナイトメアゲームを開催いたします』

唐突に流れたそのアナウンスは、その場にいる全員の意識を集中させた。

ミハル「な、ナイトメアゲーム……?」

ミハ「なんすかそれ。ゲーム?」

P「……おやオリジナル、何か心当たりでも?」

ホナツ「……ノーコメントで」

ホナツは、そのゲームを知っている訳ではなかった。しかし、そのタイトルは、ホナツの仕事仲間……もとい上司を想像させた。もしかしてアイツが主催を……と考えたが、アイツがそんなめんどくさいことを自分からやるとは思えないな、と脳内からその考えを追い出した。

『ルールは至ってシンプル、ただひたすら逃げるだけです。それでは、ゲームを始めます』

ホナツ「は?逃げるって何から＿」

その瞬間だった。ものすごい音と共に背後の壁が破壊され、砂ぼこりが辺りを包んだ。やがて砂ぼこりが消えると、そこには“怪物”が涎を垂らし、こちらを見ていた。

ホナツ「……これ、ダメな奴だ」