King&Princeの愛するPrincess

＊ ページ20

▽


「…やる。」


「おっ！いけ！！」



やるしかないと分かったのか、


泣きそうになりながら箱に向かって手を伸ばす。



「噛むから気をつけてな」


「はぁ？」


「やば、ばり目怖いやん笑」



緊張している宮咲に冗談を交えて声をかける永瀬。


そんな永瀬に今世紀最大の睨みをきかせる宮咲。






「ぅ〜…あ、ん〜、、、」




「Aいける！優しくさわれ！」


「1回だけ触れば大丈夫だから！」



箱の中に手入れられたものの、


なかなか中身に触れられず、


タイムアウトをつげる音が鳴る。



「……」


「おいどうした笑」


「なんやねん笑」



無言で岸と永瀬の間に入り込み擦り寄る宮咲。



「あれ、正解見といた方がいいんじゃない？」


「そうだよ！みときなよ！笑」




「ヤダヤダヤダヤダヤダ！」



首を必死に横に降って嫌がる宮咲に


平野と神宮寺が面白げに箱を反対側に向けると、




箱の中に入っていたのは


可愛らしく舌をぺろっと出してお座りしている


犬のぬいぐるみ。




「……








なんやねん」



「どう？A」


「終始怯えてたけど、笑」


「こんなに可愛い子だよ？」



「…｣



結果を知ってポカンと口を開ける宮咲を


ニヤニヤしながら茶化す平野、神宮寺、高橋。





宮咲は3人をキっと睨むと


あっかんべーを繰り出した。




結果、ランキングは宮咲が最下位。


うなぎを当てた岸が1位に輝いた。







「海ちゃん、わたしのことバカにしとると


ホンマにヤバいのくるで」


「おれ、平気だから！」







.








「ヤダヤダヤダヤダ！！！俺ほんとにムリ！！！」



「海人さっきのツケが回ってきたな〜笑」


「海ちゃんざまあみろ！笑」

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