151.別れ ページ2
私は特にやることもないので椅子に座って搭乗時間まで待つことにした。
近くで円堂さんたちの話し声が聞こえる。
吹雪「染岡くん、佐久間くん。僕たちの分もあばれてきてね！」
染岡「おう！まかせとけ！」
染岡さんと佐久間さんがあのジャージを着てるってことは、あの2人が入れ換えメンバーなのか。
そして、今回チームを離れるのが吹雪さんと緑川さんなのね。
監督から説明があったときも爆睡してたから全然聞いてなかった。
基山「緑川。一緒に行きたかったな」
緑川「すまん。だけど、やれるだけだけのことはやった。後悔はしていない」
緑川さん……
不動「ヘッ、湿っぽいこったぁ。これで最後って訳でもねぇのによぉ」
鬼道「不動！」
目金「ですが、不動くんの言う通りですよ」
円堂「え？」
目金「チームに合流すれば、試合に出ることは可能です。世界大会でも、選手の入れ換えは認められていますからねぇ」
円堂「そうなのか？」
目金「はい！」
おお、マジか。
つまりうちらも入れ換えられる可能性があるってことか。
頑張んなきゃな。
円堂「よーし！吹雪！緑川！向こうで待ってるぜ！世界と戦うためには、イナズマジャパン全員の力が必要だからな！」
吹雪「頑張ろうね、緑川くん！もう一度、みんなと一緒にプレーするために」
緑川「『七転び八起き』諦めなければ必ず道は開ける、か。よし！きっとみんなに追い付くから！」
基山「うん！」
吹雪「僕もこんな怪我、すぐに治してみせる！」
円堂「あぁ！その意気だぞ！」
みんながそれぞれ別れを告げている。
なんか羨ましい。
それを言う相手もいないんだもんな。
……一瞬レントさんが頭をよぎったがなかったことにしよう。
こういう場に来て思うことは、いつか自分もイナズマジャパンのメンバーに別れを告げなければならないということだ。
できれば真正面で言いたくない。泣きそうだから。
希望できるのであれば、先に帰って手紙とかで済ませたい。
いや、書いてる途中で結局涙が出そうだからどっちみちあれな感じもするけど、泣いてるのを見られるよりいい。
でも、手紙で済ませるとなんだか重みがない気がしてやっぱり自分の口で伝えたいような……
A「(ま、なんでもいっか……)」
どうせ伝えるのはもっと先の話だ。
気にするだけ無駄だな。
久遠監督「全員集合！これより出発する」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 539人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「イナズマイレブン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：アズサ | 作成日時：2016年1月2日 23時
