27.ワクワクした ページ28
そこにいたのは炎のストライカーでエースの背番号を背負う、
円堂「豪炎寺！」
豪炎寺修也さん。
まだ話したことない。
私が怖いと思っている人第5位。
生きてる次元が違いすぎる気がするんだよな。
あ、元々違う次元か。馬鹿か私は。
円堂「どうしたんだ？」
豪炎寺「鬼道が探してたぞ。多分、次の対戦相手についての話だと思う」
円堂「そうなのか？ありがとう！じゃあな池長」
A「あ、はい」
走っていく円堂さん。
残された豪炎寺さんと私。
人見知り発動！
ファーストコンタクトなんかクソくらえだ。
豪炎寺「どうしたんだ池長、固まってるぞ」
A「あ、いや別に…」
少しの間が空いた後、豪炎寺さんが口を開いた。
豪炎寺「……池長は凄いな」
A「どこがですか？」
むしろ、豪炎寺さんのほうが凄いでしょ。
エースナンバー背負ってんじゃん。
豪炎寺「鬼道から聞いたんだが、相当なメニューをこなしているそうだな。その気合いが凄いと思った」
A「そうなんですか…」
豪炎寺「あと選考試合で俺のシュートを蹴り返した時、『こんな奴がいたのか』って思って少しワクワクした」
クールなイメージの豪炎寺さんがワクワクすることなんかあるんだなぁ…
ワクワクさせたのは私だけど。
豪炎寺「でも、辛くないのか？」
A「何がですか？」
豪炎寺「1人だけ別メニューで、しかも相当なメニューをやらされて、理不尽にも程があるだろう」
そんなふうに思ってたんだ。
A「まあ、辛いんですけど…サッカー初心者の私にとって、うまくなるためには監督の指示に従うしか方法がないので…」
豪炎寺「シュートくらいなら俺が教えるぞ？」
A「え…」
まてまて！
初っ端からハードルが高すぎ！
今日話し始めたばっかだよ！？
豪炎寺「どうだ？」
下を向いてる私の顔を覗いてくる豪炎寺さん。
A「あ、えっと…」
な、なんて答えれば…
豪炎寺「まあ、返事はいつでもいいさ。いずれにせよ、池長のキック力は武器になる。前向きに検討してくれ」
そう言って豪炎寺さんは部屋に戻っていった。
A「はぁ…やばい…」
思ってたより優しい人だったよ！
鬼道さんより話しやすいし！
つーか、話し姿かっけーなおい！
さすがファンクラブがあるだけのことはあるわ〜
▽豪炎寺修也が優しい人認定された。これで3人目だ！
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作者名：アズサ | 作成日時：2011年4月16日 19時
