18.優しい人認定 ページ19
グラウンドに行くと、もうみんなストレッチを始めていた。
私もみんなのまねをしてストレッチをやる。視界に入る綱海さんは少し怖く感じる。
綱海さん、怒ってないかな…？
あ、目があった。
こっちに来る。
綱海「A、あのさ」
A「…はい」
綱海「さっきは、そのゴメンな。なんか気に触ること言ったみたいで」
謝られた。
怒ってなかったみたいだ。
あんなに理不尽なことでキレたのに優しい人だ。
A「こちらこそ、急に怒ってしまいすみませんでした」
丁寧に謝る。
A「それにしても意外ですね。
綱海さんが自分から真剣に謝る人だととは思いませんでした。
そんなこと気にしない能天気な人だと…」
別にけなしてはいない。思ったことを言ったまでだ。
綱海「ハハハ…実はあのあと鬼道とか円堂とかに謝ったほうがいいって言われちまってさ」
A「なるほど」
綱海「とにかく、これで仲直りだな！」
私がこんなに言っても怒らないって心広すぎだろ。
A「そうですね」
今回のことで、綱海さんは私の中で優しい人認定された。でも仲良くなる気はさらさらない。
私に親しい人はいらない。
続々、人が集まる中思ったこと。
一人足りなく無いか？
木野「あれ？虎丸くんは？」
虎丸くんがいないのか。
音無「そういえば見てないですね…あ、きましたよ」
虎丸「円堂さーーん！！」
円堂「虎丸！おはよう！」
虎丸「お、おはようございます…
すみません…ﾊｧ…なんか、信号という信号が…ﾊｧ…みんな赤信号で…ﾊｧ…」
どんだけ信号あるんだよ。
緑川「だから、そんなに無理して家から通わなくてもここに泊まればいいのに」
壁山「ここのご飯、すっごくおいしいッスよ」
そこは否めないな。
虎丸「え…あ…でも俺、自分の部屋でないと眠れないもので」
円堂「え、そうなのか？」
虎丸「あ、はい…」
照れてる。
かわゆいぼっちゃんだ。
バカにしてはない。
不動「フッ、大方ママに子守歌でも歌ってもらってんじゃねーのか？」
安定の不動さん。
綱海「あいつ…！」
虎丸「・・・」
綱海「気にすんな。あんなの言わせとけばいいんだよ」
綱海さんのアニキ肌スキル。
虎丸「はい…」
風丸「なんで、あんな奴が代表に選ばれたんだろうな」
私が選ばれたことに疑問はないのだろうか。
少し不安になります。
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作者名：アズサ | 作成日時：2011年4月16日 19時
