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私の心(静香side) ページ10

ちーちゃんが寝ているんだろうなぁ・・・。
私には
「後は私がやるから静香は先に帰っていいよ。」
って言ってたけど、ちーちゃんが私の分までやるなんて申し訳ないから
一回外に出て、また戻ってきた。
案の定・・・、
机で寝ていた。
全く、とりあえず私の家に運ぼうっと・・・。

「・・・み・・・。」

んっ?

「・・・き・・・。」

えっ・・・?

「・・・み・・・き・・・。」

み・・・き・・・?
ちーちゃん?

「・・・んっ・・・。」

あれ?気付いたかな?

「み・・・き・・・。」
んっ?
えっ?

「そこに・・・いるの・・・?」

えっ?
ちーちゃん?
何言ってんの?

「みき・・・、どうしたの・・・?・・・私よ・・・覚えてるでしょ。」

いや、どうしたも何も知らない人の名前が出て戸惑っているんだよ。
私はちーちゃんのパートナーで
ミス探の所長で
入江静香だよ。

「みき・・・。」

さっきから何でちーちゃんは私を「みき」って呼んでいるの?


あっ、分かった。
ちーちゃんは私をその「みき」って人と間違えているんだね。

確か、この前カフェで香ちゃんが・・・。

〜回想〜

「なんか・・・姉さんと・・・静香って・・・瓜二つ・・・だよね・・・千代・・・。」

「ホント!もしみきがいたら、丁度これぐらいだったかしらねぇ〜。」

『えっ?誰そのみきって人?』

「あっ・・・、・・・静香は。・・・私の・・・姉で・・・千代の・・・親友・・・なの。」

『えっ?ちーちゃんの?』

「まぁ・・・、過去の話ね。だって、みきはもういないんだもん。」

『(えっ?それどういう意味?)』

なんで、あの時ちーちゃんは過去の話って言ってたんだろう・・・?

「みき・・・、みき・・・。」

あっ、そうだった。
今は悩む時じゃない。
この状況をどうすればいいのか。

『みきじゃないよ。』と言って否定して眠気を覚ますか・・・?
みきさんのフリして通すか・・・?

どうしたらいいの・・・!
どうしたら・・・!!

「みき・・・。」

私は決断した!

『・・・千代、・・・どうしたの?』

みきさんのフリをしよう。

「・・・みき。」

『どうしたの・・・?千代。さっきあの机で寝ていたよ?』
「実は・・・、残業で。」
『そうなんだ・・・。でも、何で千代がこんな夜遅くしてるの?』
「どうしてって・・・、あのトラブルメーカーの分もやっているのよ。」
トラブルメーカー?
『えっ?それって誰?香?』

香ちゃん、ゴメン。

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作者名:弓原鈴 x他2人 | 作成日時:2017年3月5日 18時

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