自己紹介 ページ2
しばらくすると、彼女の方からしゃべり始めた。
『・・・?・・・みき?誰?私はみきじゃないよ。』
彼女は当たった所を抑えながら落としたものを片付けようとした。
私は呆然としていた。
だが、
違う
みきはこの子じゃない
みきはもう二度と会えないから
黙っている表情のまま、私は彼女と落としたものを片付けようとした。
「あの・・・、手伝いましょうか?」
『あー、いいよー。一人で片付けられるから。』
彼女はそう言って落としたものを全部自分の机の上に置いた後、私の方を向いて
『まぁ・・・、話は大体分かるよ。君は香ちゃんの紹介でここに来たんでしょ?』
そうか、彼女は香を知っているのか。
それなら話が早い。
「そうです。でしたら、彼女の姉のことも聞いてますよね?みきは彼女の姉です。」
『あー・・・、ゴメン。聞いてかもしれないけど、覚えていない。』
・・・えっ?
覚えていない?
それは聞いてないのと変わらないのでは?
と言いたかったが、言わなかった。
「そう・・・ですか・・・。」
と言うしかなかった。
そしたら、彼女は
『まぁ・・・、パートナーが欲しいって言ったの私だし、香ちゃんが言うんだから腕前は確かだろうし、何より君は美人だし、いいよ!採用する!』
「えっ!?いいんですか!私なんかで。」
『何言ってんの。香ちゃんが私に紹介する人はみんな優秀な人なんでしょ。だったら他に取られる
前に私が取るもん!』
と彼女は自信満々に語っていた。
「あ、ありがとうございます!」
『いいよー。それぐらい。ところで、君の名前は?』
「あっ、立花です。立花千代です。よろしくお願いします!」
『千代かー!いい名前!じゃあ・・・、ちーちゃん!よろしく!!そして、ようこそ!ミステリー探偵事務所に。所長の入江静香です。』
「はい!よろしくお願いします!静香所長!」
『あっ、所長は付けなくていいよ。「静香」でいいから。あと敬語じゃなくてタメ口で』
「えっ・・・?あっ・・・、じゃあ・・・、よろしく、静香。」
『うん!よろしく!ちーちゃん!!』
なんやかんやで採用されることになった私。
果たして、私はこの変わった性格である所長の静香と仲良くなれるだろうか?
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作者名:弓原鈴 x他2人 | 作成日時:2017年3月5日 18時