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α話:彼は君の駒だ ページ12

―――この本丸は少しだけ、不気味だ。

俺は主の部屋にある人形を眺めながら、ふとそう思った。

今は出陣の報告をしにここに来ていたはずだったんだが…まだ帰れてない。

理由は…ああ、俺は今近侍を務めていて、報告して部屋に帰って近侍日誌を書くつもりだったんだが、

『ああ、ちょっと待ってくれ。今日はお前にやって欲しい事があるんだ。』

とまあ、主に引き止められた。主はでだ、告げられた内容がだな…

『いまから、とあるゲームをしてくれないか。まあ、普段から忙しいから息抜きみたいなものさ。』

当然俺はそのゲームをやることにした。で、今は光坊が準備をしている。

「あ、その賽、その紙に書いてあるとおりに振ってくれるかな?」

紙?ああ、これか。「これのとおりに振るのか、わかった」

言われた通りに賽を振ってみる。六面の賽を振るのか…

ん、数字が出たな。「振ったぞ、これをどうするんだ?」

「えっと、その…探索者シートってのに書き込んでね。」

机の上を見たら、もう1枚紙がある。探索者シートと書かれているし、これだろう。
だが…なんというか、この紙は持っているとどこか息苦しくなる感じがする。

まあとりあえず書き込むか。えーと、えすてぃーあーるだったかな。

何気なく記入してみる。…なぜだか視界が少しぼやけてきた。

「ああ、記入したぞ。で、次は?」

「ん?そんな感じで、最後まで書き終わってね。終わったら見せてね。」

光坊の声は聞こえる。だが、視界はどんどんぼやけてくる。なんだかまぶたも重くなって…

「あれ、どうしたの?あ、そっか、出陣から帰って休ん…」

光坊の声がだんだん遠ざかっていく。視界はもう、真っ暗だ。

全身から力が抜ける。なにも考えられなくなる。

最後にドサリという音を聞いた後、俺の意識はぷつりと途切れた。









『ははは、彼は僕を楽しませてくれるかな?』

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設定タグ:鶴丸国永 , クトゥルフ神話TRPG , 刀剣乱舞   
作品ジャンル:ホラー
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N*(プロフ) - 澤@(;ω;)様>わー!ありがとうございます!若輩者の作品ですが楽しんでいただければ嬉しいです…! (2016年4月23日 0時) (レス) id: dc004b0042 (このIDを非表示/違反報告)
澤@(;ω;)(プロフ) - すごい面白いです!!これからも頑張ってください!! (2016年4月11日 23時) (レス) id: 7f09a5e734 (このIDを非表示/違反報告)
N*(プロフ) - 通知お前かw (2016年3月8日 21時) (レス) id: dc004b0042 (このIDを非表示/違反報告)
夏未 楓路(プロフ) - こんちゃー楓路だおー (2016年3月8日 21時) (レス) id: 0758d86897 (このIDを非表示/違反報告)
N*(プロフ) - ありがとうございます!続きはがんばって作ってます〜、自分説明欄にある通り理系で文学全然だめで誤字とかかなりあるんで…それでもお楽しみいただければ幸いです! (2016年2月28日 19時) (レス) id: 1d448fab4c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:N* | 作成日時:2016年2月28日 11時

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