剣~つるぎ~

拾の伍 ページ47

裕翔の奥義



とても素早く動いて雄也を斬っていく



雄也も対応できないみたいだ



しばらくすると裕翔の奥義が終わった



裕翔は膝から崩れ落ちる



知念「裕翔‼︎」



僕たちが急いで裕翔の元に駆け寄る



裕翔は肩で息をしながらあるものを持っていた



山田「心臓…」



雄也の…心臓だった



高木「…ふふふ、ははははは‼︎」



雄也は高笑いをする



その間にも姿は崩れ始めていた



高木「俺の心臓取るなんてな。



やるじゃねぇか」



中島「へぇ…大ちゃんとは違うんだね」



高木「これでも町奉行やってたからな。



醜いことはしないさ」



雄也の姿は崩れているのにどんどん人間に戻っていく



高木「冥土の土産だ、餓鬼ども。



面白い情報教えてやるよ」



雄也はゆっくりと僕たちに近づいてくる



岡本「…それ以上近寄ったら斬るけど？」



高木「ならここで話すか。



俺たち【妖怪】は仲間意識を持ってない。



それなのに俺と有岡くんは一緒に動いてた…なんでだと思う？」



山田「そんなの…人間喰うためだろ？」



高木「俺たちの親玉からの命令だよ」



【妖怪】たちの…親玉



高木「人間たちを欺くために一緒に暮らせ、そうすれば欺ける。



面白かったぜ、結構」



雄也は笑う



高木「その親玉だが…俺たちとは違う」



知念「それって…」



高木「親玉は…人間だよ」

拾の陸→←拾の肆

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す