剣~つるぎ~

壱の参 ページ3

薮「ここに集められた4人。



なんの共通点があると思う？」



共通点…？



僕は少し顔を見るけど特にない



家系が近いって言うのもないし…



「よろしいでしょうか」



考えていたら1人が手を挙げた



薮「いいよ、中島裕翔」



彼は中島裕翔というらしい



中島「ここに呼ばれた4人の共通点は試験に何度も不合格になった見習いたちですよね」



…そうなの？



薮「その通り。



この4人は試験に何度も不合格になった4人だ」



心臓がどくんとする



薮「それでも諦めずに何度も試験に臨んだ4人。



俺はそんなきみたちを見てきて今回決めたことなんだ」



知念「…でも、なんかそれじゃ腑に落ちないです」



僕は言う



知念「せっかく試験で合格するために今まで練習に励んで来たのに試験の合格ではなく親方さまが決めた集まりとして【妖怪斬り】の活動をしていくなんて…」



薮「知念侑李」



お兄ちゃんが僕の名前を呼ぶ



薮「…今、妖怪たちがどうなっているか。



知っているか？」



どうなっているか…？



「今、妖怪はさらに凶悪化しており多くの住人や【妖怪斬り】たちが死亡しております」



薮「その通りだ、山田涼介」



知らなかった



薮「【妖怪斬り】は今、とても危険な状態になってきている。



それを打破できると考えたのはこの4人なのだよ」



「…1つ、よろしいでしょうか」



薮「どうしたんだい、岡本圭人」



岡本「残念ながら親方さまの想像通りにはいかないと思います。



我々4人…奥義どころか秘義すらまともに打てない4人にございます」

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