剣~つるぎ~

第伍話　鬼 ページ19

有岡「なんでって…これが俺の本当の姿だよ」



大ちゃんはくるくる回る



その足元には多くの【妖怪斬り】が転がっていた



「ひ…ひぃ‼︎」



その中の生き残りが逃げようとする



僕はその人を助けに行こうとした



有岡「鬼術(きじゅつ)・爆炎(ばくえん)」



大ちゃんがそう言うとその人は一気に炎に包まれてしまい、灰となって骨しか残らなかった



有岡「俺と出会ったら逃げるだなんて許さない。



俺を殺すか…俺に殺されるかの二択だよ」



「覚悟‼︎」



大ちゃんは話しながら後ろから飛びかかってきた【妖怪斬り】をひらりと避ける



そしてその腕を取って僕たちの方に飛ばしてきた



山田「痛…」



知念「大丈夫ですか？」



「あ…あぁ…」



何事かと思うとその人の右手首がぼこりと膨らんでいた



「うわぁぁぁ‼︎」



その人は遠くに逃げていく



有岡「だから言ったじゃん。



殺すか、殺されるかだって。



鬼術・殺炎花(さつえんか)」



するとその人の右手首は…爆発した



有岡「それじゃ、邪魔者もいなくなったし」



中島「一つ、問いたい」



裕翔は呆然としている僕たちの前に出る



中島「高木さん…大ちゃんの正体は知ってるのかい？」



有岡「…さぁね。



そんな素振り見せなかったからね」



中島「そう。



それさえわかればいい」



裕翔は剣を抜く



中島「お前を…この剣の錆にしてやるよ‼︎」

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