剣~つるぎ~

肆の肆 ページ18

薮「岡本圭人、山田涼介。



【妖怪斬り】としての自覚がないな」



岡本「…反論の余地はありません」



薮「山田涼介は？」



山田「…同じく」



薮「…さて、どうしたことか」



中島「よろしいでしょうか？」



その時、今まで黙っていた裕翔が手を挙げた



中島「今回は両者がお互いに気持ちが熱くなってしまったことによるものです。



今回は見逃してくれませんか」



薮「…そうか。



知念侑李は？」



知念「ぼ、僕ですか？



僕は…」



僕が思うことは



知念「…僕も奥義が開花しないことに焦りを感じています。



それは…ここにいる親方さま以外全員が思っていることです。



今回は大きなお咎めはなしでいいと思います。



その代わり、もう一回同じことがあったら…その場合は親方さまがお咎めを決めれば良いと思います」



薮「…わかった。



今回はお咎めなしだ。



その代わり、もう一回同じことをしてた場合かな〜り重いお咎めを用意するからな」



岡本「…申し訳ございません」



知念「ところで親方さま…こんな深夜にどうしたのですか？」



僕は気になっていたことを聞く



薮「あぁ…そろそろ聞こえてくるだろう」



その時



「大変だ、大変だ‼︎



いますぐ逃げろ〜‼︎」



と大声が聞こえた



薮「…妖怪が出た。



しかも、先日の騒ぎの親玉だと思われる」



その言葉に緊張が走る



薮「『せぶん』に取っては初めての任務だ。



しっかりとこなし、妖怪を倒すように」



僕たちは頷き、剣を取って外に出た



中島「あっちみたいだ」



裕翔が案内をしてくれる



「あ、【妖怪斬り】の皆さん。



こんばんは」



その先にいたのは…明らかに人間ではない瞳の色で



耳は尖っていて、爪は鋭くて



牙は生えていて、額に角があって



それで…



知念「なんで…そんな姿なの？



…大ちゃん」



明らかに大人の姿の大ちゃんがいた

第伍話　鬼→←肆の参

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