剣~つるぎ~

参の参 ページ11

有岡「ここ‼︎



前、高木と来たときにとても美味しかったから」



…確かにお団子屋さんだ



「いらっしゃいませ」



奥から女性が出てくる



「あら…【妖怪斬り】さんかしら？」



知念「え？」



「だって腰に刺してるの剣なんですもん。



普通の武士さんでしたら刀刺すでしょう？」



…当たり前だ



「それで…【妖怪斬り】さんでいいのかしら？」



知念「…そうです」



「ふふ、それだったらまけなくちゃね」



知念「まける…？」



「私、昔【妖怪斬り】さんに助けてもらったことがあるの。



そこから【妖怪斬り】さんが来たらまけるって決めてるんです」



女性は奥に入って、しばらくすると団子を持ってきた



「だから、今日は1人分で2人分どうぞ」



知念「…ありがとうございます」



「いいの。



【妖怪斬り】、頑張って」



知念「あの」



僕は呼びかける



知念「…お土産、買わしてください」



「いいですよ」



知念「あと…名前、教えてください」



なんでこんなこと言ったのかはわからない



けれども、気がついたらそんなことを聞いていた



「…紅葉です。



くれはと読みます」

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