資格＿Ci＿鶴 ページ7
『チーノ君〜！！！』
Ci「ん、どうしたんA？」
『聞いて聞いて！前回のテスト五計で452だったの！！』
Ci「え！？凄いやん！」
『チーノ君は？』
Ci「俺？464やで。」
『え〜？今回は勝てると思ったのに〜！！！』
...またやってしもた。
464は嘘で、本当は446しか取れていない。でも、なんとなく彼女に見栄を張りたかった。
此処はとある塾の教室。俺とAはこの塾に通っており、頭もまぁ良い方だ。
いつも定期テストの点数を競っていて、大体は俺が勝っている。
...まぁ実際はAの方が勝ってるんやけど。
『じゃあ私がアイス奢りかぁ〜。』
Ci「ん、今回は俺が出したるわ。」
『...なんか毎回それ言ってない？』
結局いつも私払ってないよ？なんて言いながら俺の事を見つめるA。
ええねん、それでええねん。元々は俺が払うべきなんやし。
どうにかAを説得すると、渋々といった感じて了承してくれた。
『ふふ、チーノ君って頭も良くて、優しくてほんとにかっこいいよね。』
Ci「せやろ？惚れてもええんやで？」
なんて言いながらAの頭を撫でる。
ごめんな、俺はいい人とは程遠い存在やねん。
俺が大嘘つきだって知ったら、Aはどう思うんやろか。
...嫌われるんやろか？
Ci「それだけは嫌や...。」
『あ、やっぱり私が...！』
Ci「ん、それじゃないから安心し？」
また優しくAの頭を撫で、作り笑いを浮かべる。
やっぱりAにだけは嫌われたくないわ。
Aに嘘を吐く罪悪感より「かっこいい」って言われたい気持ちが勝ってしまうのだ。
...こんな俺には、Aを好きになっていい資格はないやろな。
Aに聞かれないように、隠れて俺は自分を嘲笑った。
かわいい＿os＿シアン→←リョウオモイ＿Tn＿シアン※ヤンデレ注意
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作者名：鶴 シアン | 作成日時：2020年8月18日 3時
