・……3_Turu……・* ページ4
Zm「ん……じゃあ次はこっち使ってや。」
そう言って渡されたのは拳銃。
裏社会で過ごすようになってからは嫌になるほどに使った物だ。
勿論、私に使いこなせない訳がない。
『分かりましたわ。』
Zm「真ん中に打てたら次の試験に行くで。」
『ええ、お任せを。』
ﾊﾞﾝﾊﾞﾝﾊﾞｧﾝ、と10M程の的に向かって三発の球を打ち込む。
的の中心付近には三つの穴が開いていた。
……10Mは流石に余裕ね。
Zm「ふーん……じゃあ最後の試験や。」
『貴方と直接対決という事かしら？』
ゾムさんは愉しそうに口元を歪めながら、私に木刀を向ける。
いや、木刀だけじゃない。
木でできた小型ナイフをどこかに忍び込ませている。
急な奇襲には注意しないと……。
そんなことを考えながら、私も木刀を手に取る。
Zm「なんや……楽しませてくれそうやん。」
互いに剣を向け合い、じっと待つ。
その空間にはｶﾁｶﾁという時計の音だけが響いていた。
そして時計の長針が十二を差したと同時に、私は前に避けた。
『……後ろに来ているのは予測済みでしてよ。』
Zm「はぇ〜。試験見てても思ったけど、やっぱ手馴れてんねんな。」
『その方が楽しいでしょう？』
ｶﾞﾁｬｶﾞﾁｬと木刀を交えながら、そんな会話をする。
Zm「よく耐えんなぁ、普通はもう決着ついとるのに。」
『私はもうへとへとですよ？もう駄目かもしれませんわ。』
Zm「その割には随分余裕そうな喋り方やなぁ。」
流石は脅威、私の何倍もの体力がある。
私も別に疲れてはいないが、これは早めに終わらせなきゃ駄目かも。
耐久戦だと多分こっちが負ける。
私は隠し持っていた木製ナイフをゾムさんに投げる。
それはゾムさんに当たると思いきや、別のナイフで弾かれて明後日の方向に飛んでいった。
『あはっ。本当に流石ですわ。』
Zm「それはお前もやで、ほんま最高や。……あ、時間やから終わるで。」
『……へぇ？』
どうやらゾムさんを倒すことではなく、五分間耐えきることが条件だったようだ。
いつの間にか一の位置にあった長針を見ながらそんなことを考える。
という事は合格か。
思ったより簡単だったな。
……つまり、次は“契約”のお時間だ。
・……4_Shian……・*→←・……2_Shian……・*
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 87人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
鶴(プロフ) - ReiHetaさん» コメントありがとうございます！そう言って頂けるととても嬉しいです！更新頑張りますね！ (2020年10月4日 10時) (
レス) id: c881247ce8 (このIDを非表示/違反報告)
ReiHeta(プロフ) - 初めまして。この作品好きです。頑張ってください^^* (2020年10月4日 6時) (レス) id: 923b872494 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：鶴 シアン | 作成日時：2020年9月18日 18時
