56分目.シアン ページ10
シエロside
やっと休憩時間になり、大ちゃんを探す。
シエロ「おーい。大ちゃん今年こそは一緒に行こー！！」
Ut「す、、、すまんっ！シエロ。彼女達が煩くてなぁ。」
そう話していると、
「あ、鬱くんここにいたんだぁ！」
「ちょっと貴方退きなさいよ。ねぇ？鬱くぅん」
うわぁ。集まってきたし。これでまた1人か。
去年も同じような感じだったなぁ。一緒に回ろうとしたのに大ちゃんの彼女達が押し寄せてきてクレアと回ろうとしても、もちろんそこにはグルッペンさん。
誘いに行けるわけもなく、仕方なく着いてくるイズメットと一緒にいたっけか。
寂しくなりつつも、その場を後にする。
シエロ「はぁ、今年も1人か。」
自傷気味にそう笑いつつ廊下をあるいていると、後ろから声を掛けられる。
Shp「どこ行ってたんすか？先輩。彼氏の俺を置いて行くなんてひどいっすよ。
一緒に回るんやろ？」
そう言ってこちらに駆け寄ってきたのはショッピ君だった。
シエロ「彼氏じゃないでしょ！ま、まぁ。1人だし、、、い、一緒に行ってあげなくもないけど。」
そういうと、ばっと手を握られる。
Shp「じゃあ今回がシエロ先輩との初デートっすね。」
シエロ「はいはい。で、どこ行きますか？」
もうなんだか後輩君のこのテンションにも慣れつつあるが、いつもは大ちゃんがいたけど確かに今日は2人だ。
そして、2人でしばらく歩いていると、可愛い猫のぬいぐるみが目にとまる。
あ、射的じゃん。でも私の魔法使って撮ったらお店ごと潰れるなぁ、、、、。
諦めよ。そう思っていた時だった。
Shp「あ、シエロ先輩。あれ欲しいんすか？」
ショッピ君が指を指す。
シエロ「うん。可愛いんだけどねぇ。私こういうの得意じゃなくて。」
Shp「なら、俺がとりますよ！」
そう言ってショッピ君は射的屋まで行く。
Shp「まぁ、取れへんかったら時止めれば良いんで。」
そう言ってにかっと笑うショッピ君。
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作者名：鶴 シアン | 作成日時：2020年5月21日 17時
