今の俺に出来ることとは ページ6
結弦side
とにかく今は実家にこの事態を伝える以外ない、んだけど!
山の上の方にある俺の家、ここからほぼ2日くらいかかる………。春でも真冬並みの極寒地帯だから、伝書用の鷹は使えないし。どうしたら良いんだよ!汗
ハビ「あ、そういや君の家のある辺りって丸2日かかるんじゃないっけ?今の季節じゃ鳥に運ばせるのも出来ないはず………」
結弦「うぉ!?うん、それで今困ってる……」
ハビ「村長さ、最近不死鳥飼い出したんだ!事情話して貸して貰おう!」
結弦「マジで!?」
不死鳥なら1時間くらいで実家に手紙を届けられる筈だ!災い転じて福と成すだ。
ハビも村長の所へ案内するついでに、一緒に頼み込んでくれるそうだ。さっき会ったばっかりなのに凄く優しいイイ奴だな。
善は急げとばかりに、俺とハビは村長の元へと向かった。
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村長「へ?ミートピアに怪物?」
やっぱり村長も、このめちゃくちゃ平和なミートピアに怪物が現れたなんて信じられない様だ。
結弦「でも事実なんです!汗」
村長「まぁ、とにかく事情は分かりましたので不死鳥はちゃんとお貸ししますよ。ですがその様な怪物は聞いたことがないなぁ、もし村に来ちゃったらどうしよう!焦」
そういってブルブル震える村長、なんか頼りなさげだなぁ………。
ハビが村長に「大丈夫、気にしないー!」と、励ましてるのを横目に急いで手紙を書きあげ、不死鳥に手紙を括りつける。
村長「準備完了ですな。よし、行ってくるんだよ!」
結弦「頼んだよ!気を付けてねーっ!」
独特な羽を広げて光のような速さで飛び立っていく不死鳥を見届け、少し心につっかえてるものが軽くなった気がしたが、油断は禁物だ。
結弦「母さんは予知夢とか憑依の方面だし、来るとなると父さんだなぁ」
資料や文献にもない妖怪でも、父さんなら何か分かるかもしれない。
でもあの妖気だとお姉ちゃんまで駆り出す事になりそうだな。もしそうならごめんよ、花嫁修業中なのに…………。
あーもう、ホントなんであと1年早く生まれなかったんだよ!やるせないにも程かあるっての!!
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作者の鰤しゃぶです。書き始めて直ぐなのに、早速ハビエル氏のキャラクターが予定よりブレてきている……。急にハビエル氏の様子が変わったり、唐突に書き直したりで突然サイショー編の物語が若干変化するかもです。ごめんなさい……
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作者名:鰤しゃぶ | 作成日時:2019年4月1日 0時