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次郎太刀 ページ4

書類整理を夜中までしていると小腹が空いてくる。夜中に食べるのは罪だ。それでもお腹はすく。筆を置き考えた結果食欲には勝てず、台所の方まで歩みを進める。そこに小さく動く人影がみえた。

「こらっ!次郎太刀!」
「うわっ!」

目の前の体が大きく跳ねる。焦ったように振り返り私の顔を見るとホッとしたように息をついた。

「なんだ、主か。びっくりしたじゃないか」
「ふふ、なにしてるの?日本号達向こうで寝てるよ」

よく見ると次郎太刀の前にはおにぎりが置いてあった。燭台切や歌仙が作るより大きめなおにぎりが窮屈そうに皿に並んでる。

「バレちゃったなら仕方ないか。はい」

皿ごとこちらに渡してくるおにぎりを見つめる。

「食べていいの?」
「共犯は増やしておかないといけないからね」

そういう次郎太刀に笑って1つもらう。私が持つと大きいのに、次郎太刀が持つと小さく見えるのだから不思議なものだり

「おにぎりなんて作れたんだね」
「兄貴に比べたら全然だけどねぇ」

いつもより控えめにそれでもいつものような笑顔でそういう。刀剣が増えてからというものおにぎりを握れる刀は増えてきた。粟田口の短刀たちだって握れるのだから成長を感じる。私が1個を食べ終わる間に、次郎太刀は2個食べ終わっていた。小腹は十分満たされたので手を合わせたあと手を洗う。

「あら、もういいのかい?」
「夜中だしね。あんまり食べたら朝ごはん食べれなくなるから」
「そうかい」

半分ずつにしようと思ったのか4つあったおにぎりのもう1つを次郎太刀が食べる。作ってくれたのに申し訳ないと思いながらも朝ごはんを食べれなかった時の燭台切たちが怖いので遠慮しておく。

「主はもう寝るのかい」
「あと少し仕事したら寝るよ」

そういうと次郎太刀はしばらく考えたあと、私を担ぎあげた。

「え!?ちょっと次郎太刀!!」
「よしっ、今日は私と兄貴と一緒に寝ようか」
「はぁ!?こら!降ろしなさい!」

背中を叩くもビクともせず、笑いながらずんずん進んでいく。そのまま既に寝ている太郎太刀の横に寝かされ、反対側に次郎太刀がはいってくる。

「ねえ、ほんとに」
「今日くらいサボっても誰も怒りやしないよ」

寝ちまいなと私のお腹を軽く数回叩くと次郎太刀は寝てしまう。寝るの早いな、なんて思いながらも諦めて目を閉じる。朝方、太郎太刀が次郎太刀をたたき起こすための振動で目を覚ますと、布団の上で正座をさせられ説教をされていた。

乱藤四郎→←小夜左文字



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めろん(プロフ) - 美紅さん» ごめんなさい!コメントの通知が来てなかったのか今見ました!い、1年前……!なんとお詫びしていいか!!遅くなりもう見てらっしゃるか分かりませんが、書きたいと思います!! (9月23日 1時) (レス) id: fa5094f527 (このIDを非表示/違反報告)
美紅(プロフ) - 不幸な審神者は一人で行ってしまい刀剣男士が心配するので雨が降り始めた話 (2022年3月31日 20時) (レス) id: 6d09a11cef (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:めろん | 作成日時:2021年11月9日 11時

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