32:甘やかす ページ33
side審神者
目の前で笑うAを見て心底安心する。まだこの本丸に来て数日しか経っていないというのに随分と色々あったような気がする。主に政府の人間騒動と初出陣。
初出陣でわかった事だけどAは本当に強かった。最終的に検非違使を一人で倒したうちのカッコイイAについて語りたいところだが、それは俺が密かにつけている日記に存分に書く事にする。
何を日記に書こうかなと考えていると、A達の輪から外れていた三日月が近寄ってくる。刀剣男士全員お揃いのパジャマを着用した三日月は、まだパジャマに慣れていないのか盛大にボタンを掛け間違えてる。ダサい。三日月の同室である鶴丸に教えてやれよと布の下で苦笑いしつつ、三日月に何か用かと尋ねれば、真剣な表情で声を出した。
「主よ、検非違使の件、どうなったんだ」
真剣な表情とミスマッチなパジャマに内心笑っていたが、三日月の言葉に我に返る。本来函館には出現するはずの無い検非違使が出た事は、流石に政府に報告した。すると返ってきたのは「また確認する機会を設けさせていただきます」という答え。いつどこで何をするのかよく分からないけど、まあ追々連絡は来るだろう。
「多分近々テストすると思う」
「てすと?」
「......チェック?」
「?」
おじじとの言葉の壁が辛い。
最近の刀であるAにテストって横文字以外でなんていうか聞くと、『審査?』と首をかしげた。ああもう刀剣男士っていうのはなんでこう顔が整ってんのかわいい!
思わず頭をぐりぐりと撫でると、Aは目を白黒させながらも顔を赤くして笑った。それに心臓をハートの矢で射抜かれるのと同時に思い出す。そういえば今日はとことんAを甘やかすと決めたんだった。思い出した瞬間頭を撫でていた手をAの脇に差し込み抱き上げる。
「今日はAをとことん甘やかす日です!皆協力してね!」
Aを軽く抱き上げて、一期一振達の方に見せながらそう宣言するとノリのいい清光や獅子王がわーと歓声を上げながら拍手をしてくれる。
一期一振も穏やかな笑みを浮かべているし、長谷部も目が優しい。Aって愛されてるな...。
「A、俺ネイル塗ったげる!」
「私とは何かをして遊びましょうか」
「俺は鍛練をしてやろう」
「俺は......肩もみでも......」
どうやら何も思いつかなかったらしい獅子王を鼻で笑ったその時。
「主!あと皆!もう朝餉の時間は過ぎてるよ!」
あっごめん忘れてた。
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カラ - かわええ…!これからも更新頑張って下さい!! (2019年2月9日 15時) (レス) id: 8fe2495ae6 (このIDを非表示/違反報告)
2号(プロフ) - まっくろくろすけさん» コメントありがとうございます!返信遅れてすみません……。嬉しいお言葉!更新頑張ります! (2016年4月6日 22時) (レス) id: 93bbdd6575 (このIDを非表示/違反報告)
2号(プロフ) - 多分茄子の人さん» コメントありがとうございます。返信遅れてすみません……!やさしい世界大好物……! (2016年4月6日 22時) (レス) id: 93bbdd6575 (このIDを非表示/違反報告)
まっくろくろすけ - 夢主とっても可愛いです♪ 更新頑張ってください! 応援してます♪ (2016年3月27日 15時) (レス) id: be22b84ecf (このIDを非表示/違反報告)
多分茄子の人(プロフ) - や さ し い 世 界 ああああああよがっだねぇええええこわがっだねえええかっこ良すぎかよ畜生!さり気なく混じる長谷部にワシ歓喜ィェ…… (2016年3月25日 16時) (レス) id: 6ea81e931b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:2号 | 作成日時:2015年6月28日 1時