別れ ページ32
カ「二人とも、こうなってしまって本当に辛いのだけど…もうお別れみたいだ。」
イリ「え…」
気づけばお父さんの体は徐々に透けていていた
イリ「どうして…!」
カ「僕は彼奴にそそのかされて…いや、あれは僕の意思でもあったんだろう。それでソウルから感情や心をほとんど抜き取ってしまった。だから今こうして実態を保っていられるのは奇跡なんだ。でもそれも長くは保たない。僕も母さんと同じく完全に消えてなくなってしまうだろう。いや、違う。僕は遺体も残らない。」
ヴ「そんなの…そんなの…そんなのってあるかよ!あの野郎…最後の最後でこんな土産残して行きやがって…クソ…クソ…!」
行き場のない叫びを上げるお姉ちゃんに私は何もいってあげられなかった
私はお姉ちゃんの事をまだ全て知らなかったから
お父さんは私達の頭を優しくなでると言った
カ「二人とも。これが最後になってしまうけどよく聞いてほしい。これからどんなに辛くて絶望に打ちひしがれることがあっても絶対に希望を捨ててはいけないよ。希望のソウル、それは僕と母さんが残せた贈り物。どんな経緯だったにせよそれを二人に残せたことはとてもよかったことだと思ってる。だから、二人で手を取り合ってこれから生きていくんだよ。…いいね?」
イリ「お父さん…」
ヴ「無責任野郎め…でも…わかったよ。」
お姉ちゃんは涙で真っ赤に腫れた目を擦って言った
カ「どうか、二人に幸せが来ることを祈ってるよ…さようなら…」
最後まで私達を強く強く抱きしめてお父さんは蛍みたいな光になって消えていった
イリ「お父さん…うぅ…うわぁぁぁ!」
ヴ「クソ…なんで…何でなんだよ馬鹿!」
最後まで残ったローブの下に着ていた白衣を抱きしめて私は泣いた
お姉ちゃんも行き場のない怒りと悲しみを叫んでいた
ーーーーー
イ「二人とも、落ち着いたかい?」
イリ「うん…」
ヴ「まだ少し思うところはあるけど…泣いてばっかじゃな…」
なんとか調子を整えて私達はガスター…ブレイク達に向き直っていた
ヴ「殺してごめん、サンズ。」
クラ『いいんだ。ヴァーナだってやりたくてやったわけじゃないんだろう?』
ヴ「サンズ…」
サンズ…クライはヴァーナのことを抱きしめた
へ『僕達は全然平気にゃんだからな!だからイリーナ達もそんな顔するにゃ!』
イリ「パピルス…」
パピルス…ヘッドは落ちそうな頭をバランスをとって支えながら言った
ブ『それじゃあ、私達も時間のようだ。そろそろおいとまするとしよう。おいで、二人とも。』
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ソルトサンド - 全力で応援します! (2019年4月30日 22時) (レス) id: e4e8ea73ed (このIDを非表示/違反報告)
闇鍋ソース - いいんですよ…次のシーズンでも良ければおうえんおねがいします (2019年4月30日 18時) (レス) id: a314e0ab78 (このIDを非表示/違反報告)
ソルトサンド - セカンドシーズンもあるんですか!? 闇鍋ソースさん好きです(突然の告白) 楽しみに待ってます(急に馴れ馴れしくしてすいません) (2019年4月30日 14時) (レス) id: e4e8ea73ed (このIDを非表示/違反報告)
闇鍋ソース - フッグさん» フッグさぁぁぁん!ありがとうございまぁぁぁぁす!(感涙) (2019年4月30日 1時) (レス) id: a314e0ab78 (このIDを非表示/違反報告)
フッグ - ファーストシーズンおつかれ様です! セカンドシーズンもよろしくお願いします! (2019年4月30日 0時) (レス) id: 32ba9cd25b (このIDを非表示/違反報告)
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