優しさと光(クロスside) ページ11
ク「っ!…ここは?」
何か…とても恐ろしく悲しい夢を見ていた気がする
記憶もあやふやな状態で俺は目が覚めた
ク(俺は…一体何を?…確か…黒いフードを被った男に…)
思い出すのはあいつのギラギラ輝く赤い瞳
それを思い出すと何故だか頭痛がした
辺りは昔自分が住んでいた部屋にそっくりだった
もう無いはずだというのに
その部屋は過ごしていた時の温もりや生活感がまるのまま同じに思えた
その時扉が開き見知らぬ少女が入ってきた
その金色の瞳、容姿、立ち姿、全てが美しくて俺は思わず目を奪われた
「ん、起きたな。敵じゃ無いから安心しろ。」
ク「お前は…?」
ヴ「ヴァーナだ。宜しくな、クロス。」
ク「何故俺の名を…」
ヴ「エラーたちから聞いたんだ。ほれ、まずは美味いもんでも食って落ち着けよ。好きなんだろ?タコス。」
ク「あ、あぁ…!じゃあ…遠慮なく…」
この少女は先輩達の友人…なのか?
なら名前や好物を知っていてもなんらおかしいことじゃ無い
俺は差し出されたタコスを一口頬張った
とても優しい味で内から力が湧き出てくる
そんな感じがした
堪らず俺は次々にタコスを手にとった
ヴ「よっぽど腹が減ってたんだな!まだあるぞ。作ったばっかだかんな!」
ヴァーナはニコニコと笑い俺の事を見てきた
何でだろうか
顔が熱い
ヴ「あぁ、そうそう。この世界が何なのかも教えておく。お前の身に何が起きたのかも含めて…な。」
ヴァーナの話によるとこの世界は外界から完全に遮断されたもので方法がわからない以上外に出る事は不可能らしい
そして、この世界にはバグという実態のおぼつかない謎の生命体がいて襲ってくるらしい
俺はその内の憑依型というものに体を乗っ取られていたそうだ
ク「そうか。手間をかけさせてしまってすまない。礼を言う。」
ヴ「いいってことよ!それよりも…お前のいた世界、なくなっちまったんだってな…」
ク「!?…それも、先輩達から聞いたのか?」
ヴ「いや、これはお前をバグから引き剥がす時仕方なく知ったことだ。まぁ、それについてとやかく追求する気は無い。だが…辛かったな。」
そういうとヴァーナは優しく撫でてくれた
ヴァーナの体温がゆっくり自分に伝わってくるのがわかり、俺はゆっくり目を閉じ、気を失っていた時の夢を思い出した
あれはとても恐ろしかった
真っ暗闇にたった一人だけ取り残され
声も出ず
孤独で
怖かった
そんな中に一筋の光が射した
俺はすがるようにその手を取った
その途端その世界が崩壊した
あの時の手は彼女だったのか…
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闇鍋ソース - スズネさん» 了解です!よし、書くぜ! (2018年8月3日 13時) (レス) id: 851136abe1 (このIDを非表示/違反報告)
闇鍋ソース - レイラさん» 了解です!ほお。たっぷり出るぜ!(^^)! (2018年8月3日 13時) (レス) id: 851136abe1 (このIDを非表示/違反報告)
スズネ(プロフ) - ネックレスを預けるのに一票いれたいです…! (2018年8月3日 8時) (レス) id: 7d2f556d8d (このIDを非表示/違反報告)
レイラ - ネックレスを預けるよ絶対!!ガスターがまた出ることを信じてます。はい! (2018年8月2日 23時) (レス) id: 1ec2afeb3d (このIDを非表示/違反報告)
闇鍋ソース - みさっちさん» 了解です!おっとこれで結果は決まりか…? (2018年8月2日 22時) (レス) id: 851136abe1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:闇鍋ソース | 作成日時:2018年7月11日 21時