希望のソウルに惹き寄せられて2 (ページ45)

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指切りページ45

マネーは私の隣まで来ると私の読んでいる料理本を覗き込んだ

マネ「へぇ？【初心者でも簡単！うまうまレシピ100！】ねぇ…もしかしてイリーナちゃんお料理苦手なたち？」

イリ「うわわわ！み、見ないでよ！」

私は咄嗟に本を閉じて隠したが、マネーの長い手によってヒョイっと取られてしまった

マネ「いっただきー！」

イリ「あー！」

マネ「意外だなぁ？あんな大層なプラネタリウム作れるくらい器用なら料理も得意かと思ったんだが…」

イリ「うう…下拵えは得意だよ？切るのも皮を剥くのも。でもそれ以外がてんで駄目で…お手伝いもそれくらいしかできなくて後はお母さんに任せっきりだったから…」

マネ「はぁん？成る程ねぇ？」

マネーは私から取った本を読みながら考えたように頷いた

イリ「あ！こ、から他のみんなにバラさないでね！？」

マネ「どーしよっかなぁ？結構いいネタだしただじゃあ駄目だぜ？世の中ハイリスクハイリターンだ。」

そういうとマネーは手でお金がらみの時によく使うジェスチャーをした
マネーは本当に意地悪だとつくづく思った

イリ「うぅ…」

マネ「まぁ、でも。代償は金だけとは限らないぜ？」

イリ「え？」

マネ「今日オレと二人っきりで料理してくれんだったら黙っててやってもいいんだぜ？」

イリ「ほ、本当！？」

マネ「あぁ。」

イリ「じゃあ指切りね！」

マネ「お？可愛いやつ。ほれ。」

マネーはそう言うと小指を差し出してきた

イリ・マネ「「ゆーびきーりげーんまーん嘘ついたら針千本のーます♪指切った！」」

イリ「約束だからね！破ったら拳で万回殴るから！」

マネ「こわっ！あー…んじゃ、始めよっか。」

イリ「でも何にするか決めてないよ？」

マネ「あぁ、それならこれなんてどうだ？」

マネーが見せてきたのはお好み焼きのページだった

イリ「お好み焼き？」

マネ「これなら具材切って、混ぜて焼くだけ。めちゃめちゃ簡単だし大人数に対して作る人数が少なくてもわりと沢山作れる。」

イリ「凄い！名案だよマネー！」

マネ「ん…ま、まぁこれでもシェフになりたくて色々勉強したからな…んじゃ早速始めようか。イリーナは具材を取ってきてあらかた切ってくれ。オレは食器やら機材やら用意する。」

イリ「分かった！」

私はそう言って食材室に向かった
食材を持って来ると早速切り始めた

イリ「よぉし！やるぞー！」

よくやっていて手慣れていたこともありスピーディに私は切り進めていた
と、そこでキャベツを切っていた時だった