希望のソウルに惹き寄せられて

イリーナの話 ページ48

イ「それってどういう…」

マネ「えー！なになにこの家お嬢ちゃんのなの！？ちょっち親御さんの職業聞いてもゴフゥ！」

心配するインクの声を遮ってマネーがあれこれ聞きだしたが無事エッジによって制裁腹パンをくらった

エ「今そう言う雰囲気じゃないだろう黙れ。」

マネ「ね、ねぇ…オレの扱いちょっと不憫すぎや…」

イ・エ「「黙れ」」」

マネ「はい…」

二人に威圧され、マネーはしゃべるのをやめた
そしてパッとインクは表情を優し気なものへと変え、イリーナに問いかけた

イ「ゆっくりでいいし、話したくないことは話さなくていいから、どういうことか教えてくれない？」

するとイリーナは顔を上げ、ゆっくりと話し始めた

イリ「ここは、私がお母さんとお父さんと住んでいた場所。なんで地下にあるかはわからないけど、元は地上で暮らしていたんだよ！お母さんは昔から働き者でとっても優しかった。お母さんの方のおじいちゃんがお金持ちで、この家はおじいちゃんがプレゼントしてくれたの。お父さんは研究者でよく面白い話を聞かせてくれた。毎日が楽しくてみんな大好きだった。でも…」

エ「でも？」

イリ「…離婚しちゃったの。理由は教えてもらえなかったけど…そこからこの家でお母さんと過ごし始めたの。お母さんは相変わらず優しかったけれど、おじいちゃんも病気で死んじゃって…狭いくらいだったこの家がとても広く感じるようになった…寂しい気持ちが強くなった…お母さんは仕事で忙しくなって朝も昼も夜も一人。本当に独りぼっちの気分だった…そんな日を過ごしていたらいつの間にかこの世界にいたの。」

イ「そう…だったんだ…ごめんね！嫌なこと、思い出させちゃった？」

インクは申し訳なさそうにイリーナに言った
しかしイリーナは悲しそうな顔から一変、笑顔になって

イリ「いいよ！もう慣れたことだし！それにこれからはここで皆で過ごすことになるでしょう？きっと楽しくなるよ！ここにはゲームも書斎も、お父さんが使ってた実験室もある。キッチンだってお母さんがいろいろ買い足してたから充実してる。みんながやりたいこと、好きなことがたくさんできるはずだよ！部屋もいっぱいあるし、短い時間かもしれないけどどうぞ楽しんで！あ、そうだ！3人には特別に私の部屋に招待してあげる。ついてきて！」

と言って元気に駆け出して行った

イ「…ま、まぁ本人がああ言ってるし今はあれこれ考えるのはやめておこう。」

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