希望のソウルに惹き寄せられて

強さとは ページ30

パピルスの必至な様にワインはフムと顎に手を当て

ワ「その様子、吾輩たちがここに来る前に何かただ事ではないことが起きたようだな…詳しく話してくれ。」

と、パピルスに状況説明を促した

パ「わ、わかった！」

パピルスは少し焦りながらもワインたちがここに来る前、ナイトメアとエラーというスケルトンが自分たちを動けないようにし、イリーナを連れ去った事を話した

ワインは黙って話を聞いていたが、ナイトメアが触手でパピルスたちを縛り上げたとい話のところでみて分かるほど顔をしかめた

パ「と、いう事なんだが…」

ワ「なるほど…コーヒーを痛めつけた害虫はまだいたという事か…」

べ「むぇ！は、早く助けに行かないと！」

コ『まだきっとそう遠くない所にいるはずだよ。』

パ「…全部…俺様が悪いんだ…」

ワ「何？」

急にパピルスは俯き、悲しそうに、悔しそうに眉をひそめた
そして体をカタカタと震わせながらそっと話し出した

パ「俺様は約束したんだ。あいつを…イリーナを絶対守り抜くって…なのに俺様は二回もイリーナを迷子にさせてしまった上に目の前の敵に手も足も出なかった…なぁ！ワイン！どうやったらワインみたいに強くなれるんだ！？教えてくれ！俺様はもう…あいつに怖い思いをさせたくないんだ！」

ワ「ほぉ…」

パピルスは半分泣きそうになりながら必死にワインにそう言った
ワインは興味あり気にしげしげとパピルスを見つめた
そして一呼吸置き、ワインはパピルスに優しく語りかけた

ワ「パピルス、お前は少々責任をため込みすぎているのではないか？」

パ「にぇ？」

ワ「すべては、守れなかった自分の戦闘能力不足のせい、そのせいで彼女を救えなかった…そう思うのだな？」

パ「あ、あぁ！」

ワ「しかし、それは本当にそうだろうか？」

パ「ド、どういうことだ？」

ワ「お前は強さが欲しいといった。だが、強さとは何も暴力だけでは無い。信じる強さ、相手を思いやる強さ、そして心の強さ…強さと一言に言ってもその種類は無限大だ。今のお前はイリーナを助ける強さが欲しいのだろう？」

パ「そ、そうだ！」

ワ「ならば、それはお前一人の力量では到底及ばないかもしれない。だが見てみろ、周りを。お前は一人ではない。吾輩たちは皆、お前の味方だ。4人なら、あいつらを倒す力は十分ある。だから一人で抱え込むな。お前には仲間がいるという強さがあるのだから。」

パ「ワイン…」

ワ「さぁ、行くぞ３人とも。イリーナを攫ったやつらをにきっちり礼をしてやろうではないか。」

そう言うとワインはさっと後ろをむき、歩き出した

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