◇ 33 : 自分のために ページ33
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「 A！！こっちおいで！ 」
三橋が相良を追いかけて行ったとき、今井と一緒に駆けつけた京子がAに向かってそう言ったので、Aは未だに自分の腕を掴んでいた男達の腕を振り払い、解放されたと同時に伊藤たちの元へと駆け寄っていく。
それを見て攻撃してきた開久の生徒たちは、今井がそれを守るようにしてどんどんと倒して行く。伊藤はフラッとして、その場に座り込んでしまった。
「 伊藤くん！ 」
「 伊藤さん！大丈夫っすか！ 」
「 ごめんなさい … 私のせいで、こんな … っ、」
「 謝らないでよさっちゃん、さっちゃんは何も悪くない。全部俺がやりたくてやってるんだから 」
「 伊藤、くん … 」
「 あ、じゃあ頭なでなでしてもらってもいい？
そしたら俺もっと頑張れる気がする 」
突然のお願いに、一瞬京子の方を見たAだったが、京子は「 やってあげて 」という風に頷いていたので、そのツンツンとした頭を遠慮がちに優しく2回撫でた。
すると伊藤は「 治ったー！！ 」と両手を突き上げて立ち上がり、1人で奮闘する今井と一緒にどんどん開久の生徒を倒して行く。
「 とりあえず、近くの倉庫に避難しましょう 」
「 …… 今井さん、肩貸します 」
「 Aさん … ！！まさかこんなに早くAさんに触れられることが出来るなんて … 今井、今なら死んでも、 」
「 そんな冗談言ってる暇ないです！
早くしないと開久の番長さん来ちゃいますから！ 」
「 ( 必死なAさんも可愛い！！ ) 」
一度伊藤の元に行こうと思ったが、京子のことを思い出しよろよろと立つ今井に近付いて肩を貸してあげるA。伊藤も一瞬戸惑ったような顔になったが、Aに声をかける暇もなく、明美と京子に支えられながら倉庫の中へと向かった。
今井と伊藤を壁に寄りかからせるようにして座らせ、京子と明美に向き直ったA。
「 京ちゃん明美ちゃん、巻き込んじゃってごめんね … 」
「 いいんだよAさん、あんたを助けるためだったんだから 」
「 … ありがとう、でももう大丈夫だから、京ちゃんたちまで開久に目つけられたら大変だし、もう帰って？ 」
「 A … 」
「 お願い京ちゃん、伊藤くんもきっと京ちゃんが傷つくところなんて見たくないはずだよ 」
年を押すように京子にそう言えば、渋々ながらも帰って行った京子と明美。2人の背中を見送り、Aは再び伊藤たちの元に向かった。
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◇ 34 : 今だけでいいから→←◇ 32 : 2人一緒に居てこそ
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みに(プロフ) - みっきーさん» コメントありがとうございます！私も無事にくっつけられるように頑張ります^^ありがとうございます！これからもよろしくお願いします！ (2018年12月12日 8時) (
レス) id: b7f7b4b60d (このIDを非表示/違反報告)
みっきー - 初コメ失礼します。タイトルに惹かれて読んでみたら、一気に読んじゃいました(笑)面白いです！伊藤くんとヒロインちゃんが無事にくっつきますように、見守っていきたいと思います！頑張ってください！ (2018年12月11日 18時) (レス) id: 7809a2007e (このIDを非表示/違反報告)
みに(プロフ) - 匿名さん» ありがとうございます！伊藤くんとの仲に関してはたくさん拗らせて行こうと思ってるので、最後までお楽しみいただけたらと思います^^ (2018年12月10日 7時) (レス) id: b7f7b4b60d (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - はじめまして！すごく丁寧にお話をなぞってあり、いつも楽しませていただいています！伊藤くん落ちというのもすごく楽しみななか、最新話の展開にドキドキ！無事に伊藤くんと近づけますように！楽しみにしております！ (2018年12月9日 9時) (レス) id: fd73c1c988 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みに | 作成日時：2018年12月4日 23時
