◇ 23 : 苦しくなる胸 ページ23
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殴られる覚悟で守りにいったAだったが、いつまでたっても痛みが来ないのでゆっくりと顔を上げると、そこにはキシモトの拳を手で止める三橋の姿があった。
「 … 貴様いい加減にせぇい！！ 」
「 貴様！何をする！ 」
「 こいつはドクターストップだ 」
そう言った三橋に対して、ふらふらと立ち上がりながら反抗しようとする伊藤の体を止めたA。
「 伊藤くん、やめて … 、！ 」
「 Aちゃん … 」
「 もう、見てられないよ …っ 」
「 谷川、この試合俺が蹴りつけるからよぉ、
Aちゃんと一緒に今井と伊藤病院連れてけ 」
「 お、おう … 」
三橋にそう言われた谷川とAは、それぞれ今井と伊藤を病院に連れて行くことに。何も見えていない状況の伊藤に肩を貸して、ゆっくりと歩いて行く。
「 … Aちゃんごめん … 俺超かっこ悪い … 」
「 そんなことない！十分かっこよかった！ 」
「 Aちゃん … 」
「 あの人は三橋くんが絶対やっつけてくれるから
伊藤くんは病院行って早く手当てしてもらおう？ 」
「 …… うん、ありがとう 」
力なく笑った伊藤に微笑み返すA。
この時間帯の病院は案外空いていて、早く手当てして貰った伊藤は瞼に絆創膏を貼る程度の怪我で済んだようだった。
今井は谷川に任せ、伊藤と一緒に家に帰ることに。
「 伊藤くん、家まで送るよ 」
「 えっ、送るのは俺の方だよ 」
「 怪我してるのは伊藤くんだよ？通り道だし、すぐ着くから大丈夫！ 」
「 それはダメ。例え近かったとしても夜は夜だし、
それに女の子に送られるのは俺のプライドが許さない 」
「 伊藤くん … 」
必死に反抗したAだったが、伊藤のプライドを傷つけることはしたくなかったので、仕方なく折れて結局Aが伊藤に家まで送られることに。
… 京子がいながら、どうしてここまで自分を気にかけてくれるんだろうか。不意にそう思ったAは、それを本人に聞かずにはいられなかった。
「 … 伊藤くんってさ、」
「 ん？ 」
「 京ちゃんのこと、好き … だよね？ 」
「 っへ？！え、あ、いやっ、その、」
「 良いんだよ〜？隠さなくても！」
「 まぁ …… うん、好き … です 」
「 …… そっか！ 」
わかりきっていたことを実際に本人の口から聞いたAは明るく振舞ったものの、内心は胸が苦しくて苦しくて仕方なかった。
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◇ 24 : お礼のもてなし→←◇ 22 : 伊藤 vs キシモト
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みに(プロフ) - みっきーさん» コメントありがとうございます！私も無事にくっつけられるように頑張ります^^ありがとうございます！これからもよろしくお願いします！ (2018年12月12日 8時) (
レス) id: b7f7b4b60d (このIDを非表示/違反報告)
みっきー - 初コメ失礼します。タイトルに惹かれて読んでみたら、一気に読んじゃいました(笑)面白いです！伊藤くんとヒロインちゃんが無事にくっつきますように、見守っていきたいと思います！頑張ってください！ (2018年12月11日 18時) (レス) id: 7809a2007e (このIDを非表示/違反報告)
みに(プロフ) - 匿名さん» ありがとうございます！伊藤くんとの仲に関してはたくさん拗らせて行こうと思ってるので、最後までお楽しみいただけたらと思います^^ (2018年12月10日 7時) (レス) id: b7f7b4b60d (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - はじめまして！すごく丁寧にお話をなぞってあり、いつも楽しませていただいています！伊藤くん落ちというのもすごく楽しみななか、最新話の展開にドキドキ！無事に伊藤くんと近づけますように！楽しみにしております！ (2018年12月9日 9時) (レス) id: fd73c1c988 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みに | 作成日時：2018年12月4日 23時
