きゅー ページ9
風呂から上がって、手当をし直していた。
頭から足まで至る所に怪我をしていて、よくこいつ風呂につかれたなと尊敬した。
包帯やらなんやらで巻き巻きにした後、お風呂上がりでセットの崩れた少し長めの髪の毛を、邪魔そうなのでハーフアップに束ねてやった。
『よし、できた。』
手当と髪の毛の出来に満足していると、いきなり相良がこちらを向いた。
「腹減った」
なにか作れと目で訴えかけられた。
仕方が無いのでキッチンに向かう。
人様に頼む態度じゃねーが、「風呂入ったら飯作ってやる」と約束したので許した。
『ほら、できたぞ。運ぶの手伝え。』
テレビを見てる相良に声をかけ、出来上がった夕飯を机に運ぶ。
今日の夕飯は簡単に作れるカレーだ。
簡単に作ったものなのに、嬉しそうに食べてくれる相良に、無意識に頬がほころんだ。
そういえば、誰かとご飯を食べるなんて久しぶりだ。こいつも、そうなのかもしれない。
くだらない話をしながら、だらだらとご飯を食べた。
そのあとは寝る支度をして、すぐに布団に入った。
あぁ、相良にはリビングで寝てもらった。
なんだか疲れたけれど、悪くない1日だったな。
そんなことを思いながら目を閉じた。
773人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:みたりん | 作成日時:2018年11月19日 0時