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家に帰る途中。
かわいい女の子2人組が3人のつっぱりたちに絡まれていた。
「おねーさんたち、まぶいね〜。俺たちと遊ぼーぜ?」
「近くにいい場所あるから、俺たちといいことしよーぜ」
「怯えちゃってんのー?かわいー。」
壁際に追い詰められて逃げられないようだ。
周りも見て見ぬふり。
「や、やめてください……」
「うぅっ……たすけてっ……」
怯えながら抵抗する女の子達。
1人は泣いてしまっている。
そんな女の子達を見て見ぬふりなんて出来るはずもなく、助けない大人達に内心舌打ちをしながらそこに近づいた。
『おい、女泣かせてんじゃねーよ。
つーか、その顔でよくこんな可愛い子に声かけられたな。家に帰って鏡みてくれば?』
はっ、と鼻で笑いながら挑発する。
「あぁ?んだてめぇ……ぐぁっ!?」
こっちを向いた瞬間蹴りをいれた。
先手必勝ってな。3対1なんだから許してくれよ。
1人がやられ、他のやつらも殴りかかってくる。
それを交わしながら殴って、蹴る。
動く度にピアスがキラリと太陽の光によって輝く。
一発でK.O.できてしまうほどに弱かった。
弱いな。こいつら。
………よっわ(強調)
相手全員が動けなくなった後、女の子たちの方を見た。
『大丈夫?怪我はない?』
そう尋ねると、1人はこくこくと頷く。
もう1人は安心したのかさらに泣き出してしまった。
……俺が泣かせたみたいじゃん。
めんどくさいな……。
泣いている女の子に近寄り、壁ドンをする。
女の子はいきなりのことに泣きながらも驚いてこちらを見上げる。
『ねぇ、さっきのやつらなんか忘れて俺を見てよ。
君の頭の中、俺でいっぱいにして?』
微笑みながら、ずいっと顔を近ずけると顔を赤くして泣き止んだ。
少々手荒だけど、ずっと泣かれてても困るし良いよね。
『なんてね。じゃーね。君たち可愛いんだから気をつけて帰りなよ。』
落ち着かせるように2人の女の子の頭を優しく撫で、その場を立ち去った。
あーぁ、喧嘩したらお腹空いた。
なんか買って帰ろうかな…。
なんてことを、ぼーっと考えながら去る。
「「なにあれ、リアル王子様」」
だから女の子達がそんなことを言っていたなんて知らなかった。
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作者名:みたりん | 作成日時:2018年11月19日 0時