「…恋の始め方」2

☆ ページ19

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京「ねぇ、Aそんなに怒らないでよ」
　「別に怒ってないから」
京「Aなら俺の好みわかってると思ったからさぁ」


会計を済ませ店を出ると同時に困り顔の大我が私の前に立つ



なんか悔しい
好みを選んでもらうために連れてこられたのかと思うとさらに腹立たしく思える
加えてなんで大我が悲しい顔をするのかが意味不明だ



　「だったら最初からそう言ってよ」
京「俺はAに俺の好みを当てて欲しかったの！」



大我は怒って先に歩き始める

なんで私は怒られてるんだ
急に買い物に付き合わされて意味のわからない部分で大我のわがままに付き合っている


　「わかったから、先行かないで！」
京「本当にわかってくれた？」
　「好み選んであげられなくてごめんね？」
京「うん、いいよ」


なんで私が謝ってんだ
結局折れるのは私の方ってことね
大我ってば子供の頃から何にも変わらない



　「その代わり、夕飯は私の好きなもの選んでいいよね？」
京「うん、いいよ。ハンバーグ以外ならね」



ちょうどハンバーグって言おうとしてたのに…



　「じゃあ、パスタは？」
京「うん、いいよ。家の近くのパスタ屋さん美味しかったからそこ行こう」


今日はなんだか一万歩譲った気がする…


このお気楽坊ちゃんめ


こんな大我だけどずっと一緒にいられるのは結局の所優しさの方が多い人っていうのをわかっているから

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