ノスタルジックレインフォール

第二話 放課後 ページ3

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Aside


　ハァ……。今日も雨かぁ……。
　そう思いながら、わたしはくつ箱に行くと、回りを見渡す。すると、隣の校舎から、バックをかさ代わりに帰ろうとしている、扇野一色先生がいた。

「あっ…」

　どうやら、傘が無いようだ。
　わたし、予備の傘あるから貸してあげようかな……でも、女子物って嫌がるよね…あ、それより全然知らない人の傘なんて借りないよね…。
　そんな風にすこしションボリしながら思っていると、美兎が騒ぎ出している。

「うそっ！朝、雨降ってなかったから、傘持ってきてない…」

　は？朝は、少しだったけど、降ってたよ？
　まさか、天気予報みてないの？そう言うと、美兎はコクコクッと縦に頷くと、「傘があれば…」とお願いを始める。
　確か……鞄に折り畳み傘がある筈なんだけど…あ、あったあった！

「はいどうぞ。壊さないでね？」
「う、うん……」

　美兎はそう言うと、足早に帰っていった。
　何かあるのかな？と美兎を見送っていると、一色先生も帰ろうとしているのが分かった。
　ヤバイ。早く、追いつかなきゃ……

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