13話 ページ15
飲酒を誘ってやると、デュースはちゃんと頷いて乗ってきたから注いでやった。
「捜索願不受理届か失踪宣告書……居なくなります探さないでください的なの残してる？」
「探さないでくれとは言った」
「なほど……事件性があるって判断されないかな」
「……」
「まあ警察来たなら来たでいいけど。どうにでもなる……一応診断書貰ってるからマジでどうにでもなる」
「……すまない」
「いいよ。俺は楽しい。マジで超楽しい。お前が思ってるのの100倍は楽しいマジ」
「……、」
喋ろうとしては飲み込んでいる気配を感じて、手をデュースの方へひらりと差し向けて言えと仕草した。
「いや……僕にできることがあったらなんでも言ってくれと言おうとして、そんなこと言わなくてもそんなことがあれば君は言うだろうと……それだけだ」
「……」
「あの……大丈夫だ」
こいつのケアまでしてやらなければいけねーのかよ、という気持ちがありつつ、そもそも必要としているのはまずこちらだという前提をもう一度噛み締める。
「でもちょっとずつ話せるようになってきてよかったね？子どもと」
ちょこちょこ話しているのを見られるようになってきていて。
「ああ！それは本当に……」
「お前が幸せになってくれればなんでもいいよ」
「……」
「もうガキもだけど。自分が過ごしやすくなる為に努力してちょうだい」
「……なら言いたかったんだが、子どもの前で酒飲むのやめないか？」
「そ……それは、……それはそう、かも」
「量を減らせとかは今は言わないが……やはり真似したら困るし、良くはないと思うんだ」
思いの外痛いところを突かれて思わずニヤけると、デュースが微笑み返してきて。こいつ俺がなんで笑ってるかわかってるのか？と思うと、キスしてやりたくなって、少しだけ驚いた。
忘れてるだけだったのかもしれない、と思うと、少しだけマシになる。知っている限りの恋愛はそういうものだから。
「好きだったのはそれはそうだし……お前のこと」
「あの……それもなんだが」
「はい」
「僕はどう……どうすればいいのかわからなくて」
「……」
「僕は離婚した方がいいのか？」
「……相手から言われるまで待っててもいいと思うけど、続ける意味がないと思うよ」
「……君の言う通りにする」
嘘だろコイツふざけるなよ、と思いながら。この形を望んだのは俺だ、と喋る俺が責任を取れと。
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功徳(プロフ) - くずきりさん» わーい‼️全部読んでくださってる……いつもありがとうございます🥰今後ともよろしくお願いします💦 (11月10日 22時) (
レス) id: e0d582f997 (このIDを非表示/違反報告)
くずきり - 初コメ失礼します、語彙力イカレてますがぶっ飛びそうな位好きです。主可愛くて愛おしいしスペード可愛い極まりないのに最後でうわ〜て感じ噛まして来て、結局お互いの事も自分の事も一番みたいな…作者様の作品全部好きです応援してます、今後とも応援させて頂きます！ (7月28日 22時) (レス) @page47 id: cd8b5937a1 (このIDを非表示/違反報告)
功徳(プロフ) - ？？？さん» ありがとうございます！よかったです！嫁との仲直り（気色悪い隠語）はさぞかし優しくて愛情を感じるものになったと思ってます（でも結局夢主が最終的に結婚を認める形式で浮気を最初に許容したのが悪い） (5月29日 17時) (レス) @page50 id: e0d582f997 (このIDを非表示/違反報告)
？？？ - 初コメ失礼します。作者様の作品に一目惚れし、バットエンドやシリアスが好きになった者です。最後の最後にデュースが爆弾をぶっ込んで来て、頭を抱えていても立ってもいられなくなりコメントしました。作者様の書く小説が大好きです。失礼しました。 (5月28日 23時) (レス) @page50 id: fb57b657b4 (このIDを非表示/違反報告)
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