25話 ページ27
磨りガラス越しに声を掛けてきたデュースにそう返答する。勿論本心だ。自分から進んでやったとはいえ、かなり頭のおかしな言動をした自覚はある。
──お前が本心を話せと言ってくるからそれの準備体操してただけだろ、とは、言いたかったけれど言えなかった。その時点でそういう反応が返ってくることなんて百も承知だったのに意を決して、耐えられると思って挑んだのに思いの外俺は耐えられなかった──
「──いや、僕はやるぞ！」
しかしデュースはコップとウイスキーのビンを片手ずつに持ちノブを小指で下げて扉を足で開けて俺の部屋に入ってきて、俺の首にヘッドロックをかまして無理矢理口移ししてきて。俺は最初は首を振ったもののすぐに受け入れてしまった。
「ッ……意味わかんねー……！」
「飲みたいんだろ？飲んじまえ」
「お前元ヤン出てるぞ！？」
「っ……い、言わないでくれ……！でも君も酒の飲み方がそれっぽいというか……」
「俺は本気で元ヤンじゃねーよ図星だからってイチャモンつけんじゃッ……んんむ……！」
そう言って俺に再度口移しをしてくるデュース。流し込んでくる勢いはマシになっていて、口移しが少しだけ上手になっている──もうよくわからないから、幾度も幾度も、黙って与えられる量を口にしていた。後でどれだけ吐き散らしたっていい──これをもう一度止めるよりは。
もう目を閉じて余計な情報を入れないように徹し黙って与えられることにしていた。少し酔えてきた気がする──しかし、逆さになった視界に一瞬何かが映って、目を見開いた──それは。
「ん゛ー！ん゛！ん゛！ん゛！」
「……うるさい……うるさ……っえ？……あっ！」
俺はガキと目が合っていた。デュースは少し騒いでも止めてくれなくて、デュースの後ろ襟を引いて指を指したらやっとデュースは理解したらしくやめてくれたが。いつから見ていたのか、顔を赤く染めて、目が背けられないと言ったそぶりだった。
「なにやってる？」
無邪気ではあるのだろう、無邪気ではあるのだろう問いかけが襲ってきて、何も言えなくなる。
しかもデュースにではなく、俺に。
ヘッドロックが外れていないので何を言おうにも上手にできなくて、ちょっと迷って子どもに手を伸ばした。
「た、助けて……」
俺がそう言うと、子どもはデュースの腕を握って振り、ヘッドロックを外してくれる。ありがとう、と微笑みかけようとすると。
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功徳(プロフ) - くずきりさん» わーい‼️全部読んでくださってる……いつもありがとうございます🥰今後ともよろしくお願いします💦 (11月10日 22時) (
レス) id: e0d582f997 (このIDを非表示/違反報告)
くずきり - 初コメ失礼します、語彙力イカレてますがぶっ飛びそうな位好きです。主可愛くて愛おしいしスペード可愛い極まりないのに最後でうわ〜て感じ噛まして来て、結局お互いの事も自分の事も一番みたいな…作者様の作品全部好きです応援してます、今後とも応援させて頂きます！ (7月28日 22時) (レス) @page47 id: cd8b5937a1 (このIDを非表示/違反報告)
功徳(プロフ) - ？？？さん» ありがとうございます！よかったです！嫁との仲直り（気色悪い隠語）はさぞかし優しくて愛情を感じるものになったと思ってます（でも結局夢主が最終的に結婚を認める形式で浮気を最初に許容したのが悪い） (5月29日 17時) (レス) @page50 id: e0d582f997 (このIDを非表示/違反報告)
？？？ - 初コメ失礼します。作者様の作品に一目惚れし、バットエンドやシリアスが好きになった者です。最後の最後にデュースが爆弾をぶっ込んで来て、頭を抱えていても立ってもいられなくなりコメントしました。作者様の書く小説が大好きです。失礼しました。 (5月28日 23時) (レス) @page50 id: fb57b657b4 (このIDを非表示/違反報告)
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