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ドス、という音を立てて雪玉は粉砕した。
▼俊介の頭に見事ヒットした!!
私の脳内では、ゲームのようなコマンドが表示される。
「お!楽しそうだなぁA!!じゃぁ俺もやる!」
その様子を見た大輝も乗ってきてくれたのか、雪玉を作って俊介に当てた。
ドスッ、という音とともに粉砕。再びヒットした。
どうやら俊介は抵抗する気というのもがさらさらないようだ。俯いてしまっている。
「やった、当たったぜ!」
大輝はそれを意に介していないのか、片手を持ち上げて私にグイッと突きつける。
恐らく、ハイタッチでも求めているのだろう。
「やったね!」
私はそれにのっかって、彼と手を合わせた。
パーン、という乾いた音が響く。
ただ1発当てただけなのに、こんなことをしてまで喜び合う。
…それだけ俊介に当てることができて嬉しいってことだよ!
私はこのペースでどんどん狙っていこうと決めた。
足元から雪を掬って、小さな雪玉を作成する。
「ほっ!」
そしてそれを、今度は雅目がけて投げつける。
「うわぁ?!」
雪玉は彼女の肩に当たり、粉砕した。
粉砕した雪玉が地面に落ちると、彼女はニヤリと笑った。
「やったなぁ!?コノヤロー!」
雅もスイッチが入ったらしく、先ほどの呆れたような様子はどこへ行ったのやら…私目がけて投げてくる。
「うはぁー!やったなぁー!!」
そう言って、また雪玉を作成して雅に投げつけてやろうかと思ったが…とある人の姿が目に入った。
俊介。彼は俯いたまま、動こうとしない。
「俊介−、投げないのー?」
私は彼女に雪玉を投げつけながら問った。
私が言うと…彼はニヤリと口角を吊り上げた。
…嫌な予感がするのは気のせいかな…?
そして。その予感は素晴らしく的中することになる。
「お前…よくもやってくれたなぁぁぁぁあ??!」
鋭い叫び声とともに放たれた雪玉。
しかも、作成してから投げるまでが1秒もないって…え?!速くね??!
そんな早業動作。私はただ見ることしか出来なくて、避けることができなかった。
ドス…いや、ゴスッという音とともに雪玉は私の頭に当たり、粉砕した。
「…ったぁぁぁ??!」
私は思わずそう叫んで、頭を押さえる。
い…今の、本当に雪玉だよね??!
何かすっごく痛かったんですけど!!
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
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華乃夜*ホムペ見.(プロフ) - フュンフ=ズィーベンさん» うん(笑)なんか私の好きな人に似てるんだけど(笑)これこそあれだ。うけるー(笑) (2014年1月31日 21時) (レス) id: 48c3a584ee (このIDを非表示/違反報告)
バランス - フュンフ=ズィーベンさん» フィーアですか!四番もカッコいいですよね! (2014年1月17日 18時) (携帯から) (レス) id: 69fe166d6a (このIDを非表示/違反報告)
フュンフ=ズィーベン(プロフ) - バランスさん» ですよね!!日本にも取り入れるべきです(( 一番好きなのは〜…フィーアかなぁ…?です。アインスもカッコいいですよね! (2014年1月16日 17時) (レス) id: 9333c965f2 (このIDを非表示/違反報告)
バランス - ドイツ語何気カッコいいですよねwアインツ(一番)が好きです← (2014年1月15日 17時) (携帯から) (レス) id: 69fe166d6a (このIDを非表示/違反報告)
フュンフ=ズィーベン(プロフ) - バランスさん» マジですか…今ウィキペディアみたら書いてありました!これ、アンドロマリウスの影響なんです…ドイツ語の数体系ですよね((( マジですか、大丈夫ですよ!b (2014年1月14日 19時) (レス) id: 9333c965f2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:肆 | 作成日時:2013年12月5日 19時