実はマネもう一人いるんだよ【梟谷】

#29 テスト返却 ページ31

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「じゃあテスト返していくぞ〜
出席番号順だからな。まず赤葦〜……」


合宿から帰ってきて4日が経とうとしている今日は、期末考査の答案返却が行われる


なんなら明日で学期が終了し、夏休みというわけだが期末考査で赤点を取ればもちろん赤点補習があるため合同合宿には午後からの参加となってしまうだろう



幸い合同合宿はうちで行われるため赤点補習が終われば速攻参加できるというのがありがたいところ



「……次、瀬戸〜」



ごくり。。



先に言い訳をするなら考査前最後の土日は梟谷グループとの試合だったから勉強が少し疎かだった気もしなくはない



……そう、私が赤点だったら全部、考査前に練習試合を組んだ監督達のせいだ(暴論)



「……………」



『……………』



教卓の前に立てば先生は無言で私のテスト結果をみる



なんならこの沈黙が1番こわい。



一人百面相していればやっと私のテスト結果は先生の手から解放された



「………危なかったな。」



『はい…………え？』



そう言われ、慌てて確認すると全科目だいたい80点台だったが、理科だけ赤点ギリギリの点だった


あっぶね〜



理科が悪かったものの赤点を回避したのである。



私はほっと胸を撫で下ろした




「理科の解答後半からズレてだぞー」



『………うわぁほんとだ』



答案の下半分はバツ印で真っ赤に染まっていた



答案ズレてたってことは結構惜しいことしちゃったな



まぁそれでも補習はないから合宿には通常参加とできるって訳だ






テスト返却が終わると、そのままHR



葦「A、部活行くよ」



『ん』




更衣室で着替えて体育館に行くと案の定テスト結果で盛り上がっていた



兎「そういやさぁ！赤葦何点〜？」



葦「…まぁぼちぼちですかね」



木「そう言いながらお前絶対良い点だろ!!」



The男子のノリって感じでついていけそうにないから黙々とマネ業を進めておいた



『……これはこっちに置いておけばいいよね

あ、明後日のためにビブス確認しとかなきゃ……』




兎「Aーーーーーー!!」



体育館の方から木兎さんが私を呼ぶ声が聞こえてきた



てかうるさっ……



『……なんですか』



兎「テストどーだったの！」



それを聞くためだけにわざわざあんな大声で呼んだのか…



テスト…ねぇ




『だいたい普通でしたけど1個だけ赤点ギリでした』



兎「えーッ赤点ギリあったのかよ！」


そんな驚かなくても…

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