実はマネもう一人いるんだよ【梟谷】

#28 長期に向けて ページ30

Aside



兎「うぉりゃっ」


ﾊﾞｼﾝｯ−


「「『ナイスキー！』」」



兎「へーいへーいヘーイ！俺サイキョー！」




今日はいつにも増して木兎さんの調子が良かった



ほんと見てて心地がいいくらい




『………今日はこのまましょぼくれモード来なさそうですね』



監「だなぁ、絶好調だ。
この試合が終われば来週の長期まで一時解散だが、Aは昨日今日との試合でなんか思うことはあるか？」



『……思うことですか』



私はふと手もとのノートに目を落とした



昨日は稲荷崎に1度敗れたが、今日はストレートで勝利を収めている



『……もちろん木兎さんのスパイクがキレまくってるのは大前提ですが、そのおかげでブロックが偏って赤葦のツーも結構決まってます。………今日の赤葦はかなり強気に攻めてますね。


実は目立たないだけで案外1番絶好調なのは赤葦の方かもです。


………ただひとつ心配と言えばサーブミスですかね。
今日と昨日いつもはしないような場面でのサーブミスが目立ちます。
木兎さんに感化された皆さんの勢いが悪い方に出てるのかと。

ローテも少し前のめり気味な気がします。』



意外と多く出た指摘に対し闇路監督はうーむとあごに手を添えた



監「…木兎が不調の時は怖いくらい頼もしいが逆に木兎が好調だと流されぎみになるのが少々難だなぁ…

まぁとにかく全員帰ったらサーブだな。」



『ふふっ………ですね』





「木兎ォ!!ナイスキー!!」



ーーーー



そしてそのまましょぼくれモードを見せることなく試合は終わり、最終チェックをした後バスへ乗り込んだ



席順は、面倒だったので行きの時と同じである。



猿 鷲 荷
ーーーー
◎ 赤 兎 木
ーー│ーー
雀 白 小 尾
ーー│ーー
監 コ 荷 物
ーー│ーー
運転席
＿＿＿


◎の位置が私



『……』



葦「Aなんか眠そうだね」



行きのバスとは違ってバスが発車するなり、一気に疲れがどっと押し寄せてきて眠くて仕方がなかった



でもここで寝たら男がすたる気がする…



だから必死に眠気と戦っていたんだ


葦「別に寝ててもいいのに」



『………ぅー』


そんなこんなで眠気で頭がコクコクと上下し気がつけば深い眠りに落ちていた。


目が覚めた頃には既に梟谷に帰ってきておりサーブ三昧は明日から、今日は遅いため解散となった

#29 テスト返却→←#27 実力行使

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す