君と僕の方程式【mfmf】

30話 ページ44

僕の出した声に反応して顔を上げた女性は



「…っ！」



どっからどう見ても彼女だった



まふ「あっ！まって！！」



走り出した彼女を必死に追いかける



一日中歩いて疲れていた足だが、彼女を目の前にして足が軽くなった



腕を掴み、振り向かせる



視線が合うことはなく、僕と彼女は息を切らした



「…」



僕の手を振り払おうとする彼女を抱きしめる



まふ「…逃げないでよ…」



力のない声が出た



自分の腕の中にいる彼女に聞きたいことが沢山あった



まふ「…何で、またいなくなろうとしたの…？」



「…」



まふ「お願い、答えて」



「…気づいちゃったの」



まふ「なにに？」



「私、まふと一緒にいていい人じゃない」



まふ「…なんで？」



「まふは、すごいから…私といちゃだめ」



まふ「意味わかんないよ」



自然に抱きしめる力が強くなる



「…もともと、好きじゃなかったし、都合が良かっただけだし」



まふ「…」




「私のことは忘れて、頑張って」



まふ「…一緒に、頑張ろうよ」



「…私、努力とか嫌いだから」



まふ「っ」

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