私と兄とお友達【USSS】2

おまけ4 ページ39

「…なんですか」



彼女の声に、心臓がドクドクとなる






久しぶりの休み



最近忙しくて、仕事後にチラッと会ってる程度



一日中一緒にいられるのは久しぶりなので、なにをしようかと考えていた



予定を聞いたら、彼女は服を買いに行くという



車を出して、そのあとどこか行けたら…と思ったけど



遠くないから、ゆっくりしててと笑いかけられ



彼女の優しさだと分かっていたので受け入れた



少し寂しかったけど



実際、家でゴロゴロしてても暇すぎて



隣に彼女がいないだけでこんなにも虚しくなるのかと



このままじゃ休みの無駄遣いだし、彼女が言ってた店に今から行けば多分会えるだろ



そう思って家を出て、鼻歌交じりの車内



駐車場に止めて車を降りると、Aの姿が見えた



誰かと何か話している様子で、よく目を凝らす



うらた「…は」



彼女が話していたのは見知らぬ男性



お互い手を振りあってて、どう見てもナンパではない



なにそれ、と思って彼女に近づき声をかける



誰かと聞くと同級生だよと笑って答える彼女



浮気じゃないって、信じてるし、わかってる



けど、聞けば聞くほど仲良くもない同級生に声かけるとか絶対下心あるだろとか思って



考えれば考えるほどイラついて



帰りの車内は無言



着いた家では言い合い



最初は勘違いだよーとか、気にしすぎだよーって笑ってた彼女もどんどん気まずそうになって、最終的には怒っちゃって



ほんとにイラついてるのはその同級生とやらに対してで、Aにはほぼ八つ当たり



それでも部屋を出た彼女をすぐに追いかけるほどの余裕は俺にはなかった

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