君は絵の具じゃ描けない【snr】

7話(センラ) ページ8

センラ「よっす」



「こんにちは」



最初は無理矢理感もあったこの関係も、少しずつ落ち着いてきた



練習中のふとした時に目につく美術室は、いつも窓が閉められていたのに



最近急に、その窓が空いてるようになった



それがすごい気になって、意識的に見るようになった



絵を描こうとする時、長い髪をくくる彼女に変に色気を感じたりとかね



元々、綺麗な子だよなーとは思ってた



髪が長くてよく見えないけど、仕草が綺麗で



だから、気になってたのもあると思う



若干の下心。許してください



「折原くんは、好き？」



センラ「はぇっ！？」



「へ」



ちょっと振り返って変なこと考えてたので間抜けな声が出る



センラ「ご、ごめんごめん。えっと、なんやっけ」



「あ、クッキー！」



センラ「あぁ、そうや。好き好き。クッキーめちゃくちゃ好き」



調理実習の話してたんやった。危ない。



こいつ話聞かねえ。なんて思われたくないし



結果的に、俺の下心からの行動は悪くなかったと思う



彼女も迷惑そうではないし



「ふふ、いいよね」



なにより、たまに見せてくれる笑顔が結構



「あ、折原くん。呼ばれてるよ」



センラ「あっ！ヤバっ、ごめん！じゃあまた明日！」



20分って短いな…



…ん？いや、20分って結構長いやろ



『センラ？なんか顔赤くね？』



センラ「…え？」



変なの

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