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胡蝶 side
木の中には女の子がいた。
髪は乱れ、首や手足ははずっと縛られていた為か
赤く腫れていた。
そして、化け物でもみるかのように震える。
胡「こんばんは。あなたお名前は?」
当然反応はしない。
それどころか首と手足を動かせるように、
隠が近づくと、足で抵抗したり噛み付こうとする。
なんとか解いても、動かせるようになった手で
近くにある石や木の枝を投げつけていた。
よっぽど怖かったのだろう。
『……っゃだ……来ないでっ…っ』
彼女の黄色の瞳から溢れんばかりの涙
そして、全身から物凄い汗が出ていた。
胡「……このままにはしておけませんね」
そう不死川さんに私は言う。
不「…あァ。けど俺は先に戻るわ」
と気だるそうに女の子に背を向ける。
冷たい人ですね……全く。
しかし、不死川さんが帰ろうとした時
女の子は今までが嘘かと思うほど
不死川さんに向かい、フラフラと歩き出した。
身体は細く、動かすのも辛そうだった。
しかし、女の子は歩みを止めず歩いて
不死川さんに思いっきり抱きついた。
女の子が飛びついた勢いで、
不死川さんは驚き自分の腰元を見る。
不「……は」
戸惑う不死川さんを他所に女の子は離れようとしない。
そして一言。
『……助けてください。』
そういい涙をこぼしていた。
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夢世_yumese_(プロフ) - オリジナルフラグ外しましょう! 違反報告される場合があります。 (2020年3月26日 11時) (レス) id: 093bdce514 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:嶺 | 作成日時:2020年3月23日 23時