【ツイステ】ツムにツまれぬ《完結済み》【フロイド・リーチ】 (ページ7)

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5話ページ7

「……」

だいぶ機嫌が悪かったせいでラウンジを叩き出された。

仕方なしに自分の部屋に戻ってくると、ドアの開け方で機嫌がわりーことを察されたらしい。ベッドの上の小エビちゃんのツムがこっちをビクビクしながら見ていて、オレのツムに裏側吸われてる。

「……」

小エビちゃんのツムが会釈してきたから、かあいいねー、って前にしゃがみ込んだら距離を取られた。初めて会った頃みてー。マジで小エビちゃんが小エビちゃんしててかわいー。なんにも考えたくねー、ってそのまま小エビちゃんのツムの横に顔を落とした。

「……」

オレ何がしたいんだろ、って思う。こいつら見てると。

「……オレを捨てたんだから、オレに捨てられてもいいよねぇ、小エビちゃん？」

そう微笑みかけて問いかけるけれど、小エビちゃんのツムは意味がわからないらしく、怯えた瞳をただ震わせるだけで、返答を返してくれない。問いかけてるオレも意味わかってねーからお互い様だけど。

「……お前らさ、オレに捨てられたらどうなるんだろうね」

叩き出してやったら、オレも小エビちゃんのこと忘れられていいかも──なんて思うけれど、見せ物にされるのがオチな気がする。その場合、別々にされることも全然あるだろーし。

なら。

「もっと感謝してもいいんじゃね？マジで」

オレがそう言うと、小エビちゃんがぷるぷるとやっぱ泣きそうな顔で頷くから、マジで嫌な気持ちになった。

オレのツムはオレがなんかダルい感じになってるけど小エビちゃんが構っちゃってるから自分の方に意識向けようとして頑張ってる。

「なんかねーの？感謝の気持ちみてーなのさぁ」

オレがそう言うと、ぽんぽんと小エビちゃんのツムがオレの机の上に行って、ペンをペン立てから取り出してこっちを見るから。

なんか書けるもんってことぉ？って裏紙渡したら、なんか書いて、渡してきてくれて。

なに？って見ると。

「……、」

〝ごめんなさい〟って書かれてて、嫌になる。それがまたちゃんと小エビちゃんの字で、もっと嫌になる。

「……」

いいよ、って言うのもちげーし。よくねーから。

見上げてくる、ペン持ってる小エビちゃんのツムは超かわいー。かわいくて。

「いいよぉ……そんな……」

膝を抱える。言っちゃった〜。

……オレ、マジ、なにやってんだろ。

「あは、いーこと思いついた。小エビちゃん、そいつ捨ててオレと恋人になってよ。じゃなきゃオレそいつ潰すよ？」

「！？」