一話 ページ2
1866年のイギリス、ロンドン郊外。とある郵便局に、1人の少年が入っていく。
「こんにちは」
「やあ、いらっしゃい。モリアーティ家のお坊ちゃん」
金髪で緋色の目の少年は、手慣れたように郵便局に手紙を出す。
「あ”あ”っ！」
その時不意に、男の叫び声がする。
「おい、ここはカジノじゃないんだぞ！ パブでやれ！」
と言う局員の言葉を無視し、ギャンブルを続けている男達。何にするか迷っている男に、少年が話しかける。
「ツイスト」
急に話しかけられたため、男は驚いた。少年は笑顔でもう一度「ツイストです」と言う。
「信用すんぞ……⁉」
そう言ってカードを引いた男は、ピッタリ21が出たことに驚いた。未来でも見えているのか、というこえに少年は変わらぬ笑顔で
「ポントゥーンは確率さえ計算すれば8割がた勝てるゲームなんです」
と答えた。しかし彼は、確率の計算を場のカードを一目見ただけでしてしまった、という2度目の驚愕が男達を騒がせた。
少年が帰ろうとするも、周りの人々が話しかける。
「この鉢植え、一月たっても全然芽が出ないんです」
「うちの子小学校に通い始めたんですが、どうも数学に疎くて……」
其れらの相談にのる少年。持ち前の頭脳を生かして、適切な助言をする。
「こんにちは」
「……こんにちは」
そんな時、急に聞こえる二つの声。
まぁ、アルバート様、A様！ そんな市民の声がする。
「……乗っていくかい？ 一緒に家へ帰ろう」
「はい、兄さん」
少年は数学を教える手を止めて、馬車に乗り込んだ。
市民達はそんな様子を見ながらのんびりと話をする。
「だれだい？えらく品のいい子らだ」
「何言ってんだ、モリアーティ伯爵家のご子息がたじゃないか」
「ほお、……大きくなって」
「長男のアルバート様、長女のA様に……ええと……もう一方は次男のウィリアム様かな……？」
あの家族は立派だ、と人々は誉めたたえる。隣町の貴族達は威張り散らしてかなわない、というこえも聞こえる。
「しかし……あそこの坊ちゃんあんなお顔だっけか……？」
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わむ - 完結？ (2021年4月23日 19時) (
レス) id: 6836c6202c (このIDを非表示/違反報告)
黒こげスコーン(プロフ) - ちぃさん» コメントありがとうございます！ 今週土日には更新再開出来そうなので、頑張っていきます！ よろしくお願いしますね〜m(_ _)m (2019年7月11日 19時) (レス) id: 508af40629 (このIDを非表示/違反報告)
ちぃ(プロフ) - 面白くて一気によんでしまいました。受験勉強、大変でしょうが頑張ってくださいね。応援しております。 (2019年7月11日 9時) (レス) id: 1d9170a06b (このIDを非表示/違反報告)
黒こげスコーン(プロフ) - りとのおへやさん» コメントありがとうございます〜！！ もうそろそろ更新再開できそうなのでこれからもよろしくお願いします(｀･ω･´) (2019年7月5日 21時) (レス) id: 508af40629 (このIDを非表示/違反報告)
りとのおへや(プロフ) - 更新頑張ってください！ウィリアム大好きなんですよ！だからこの作品に出逢えたことに感謝です！めちゃめちゃ面白いです！ (2019年7月5日 21時) (レス) id: 534e38ce7a (このIDを非表示/違反報告)
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