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冷たい紅茶のおかげでだいぶ緊張は解けた。時間が経って生じた結露がスカートを濡らす。
笠松先輩の隣が心地よくて、なんとなく座ったベンチから立てなくなってしまった。
「わざわざ部活の後に小堀を誘ったのか?」
「へっ?」
いきなりだったため思わず変な返事をしてしまった。
つまり、部活で疲れている先輩に手伝わせるなってことだよね。まずい誤解を招いている。
「ち、違うんです!1人でやろうと思っていたところに、小堀先輩が手伝ってくれて...。決して疲れている先輩を誘ったわけじゃないんです!」
「聞き方が悪かった。俺が言いたかったのは、小堀じゃなくて...いや、なんでもねぇ」
「小堀先輩じゃなくて?」
途中で切られたら気になってしまう。なのに、笠松先輩は一向に口を開く気配がない。
小堀先輩じゃなくて...?
「あっ」
「...んだよ」
「次は笠松先輩に声をかけますね!」
鈍くなくってすいません。と付け加えたら、頭をはたかれた。
首まで真っ赤に染めて笠松先輩は怒っているけど、なんだかその姿がどうしようもなく愛おしく感じてしまう。
「にやにやしてんじゃねぇよ!!!」
「すいません、表情筋が言うことを聞かなくって」
口角が上がりっぱなしのわたしに背を向けて、笠松先輩は残りのコーヒーを全部飲み干している。だめだ、どうしてもにやけてしまう。
「わたし巨乳でも真面目でもないけど、世界一笠松先輩のこと好きだと胸を張れるので、笠松先輩断ちは辞めますね!」
拳で薄い胸を叩いたら、笠松先輩が吹き出した。
苦しそうに咳き込んでいるから、背中をさすってあげる。筋肉質な背中にまた口角が上がる。
「何一つ言っている意味わっかんねーよ!!!」
まだむせ続けても尚ツッコミだけは忘れない。わたしの紅茶を渡したら少し落ち着いたみたい。
「言っている意味がわからなくてもいいんです!わたしが笠松先輩のことが大好きだって事さえ理解しててくれれば」
「ばっ馬鹿なこと言ってないで帰んぞ!!」
いつもより歩幅の広い笠松先輩にときめきながら、やっぱり何があってもこの人が好きなんだなって改めて感じる。
仮に結ばれなかったとしても、これからも堂々と好きでい続けることに決めた。
・
(そう言えばさっきの間接キスでしたね)
(きっ...!!?)
(あれっ、笠松先輩?......意識がない、だと...?)
____
読んでくださって本当に感謝です。
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牛乳パック(プロフ) - みかんさん» 数年ぶりに続きを書いたので、古い作品なのに読んでくださって本当に嬉しいです!コメントもありがとうございます。みかんさんの言葉を励みに頑張っていきますね! (2022年5月4日 22時) (
レス) id: 674e556381 (このIDを非表示/違反報告)
みかん - 笠松先輩かっこいい！更新頑張って！ (2022年5月4日 12時) (レス) id: 1980a86d42 (このIDを非表示/違反報告)
煉華(プロフ) - 初めまして！最初からイッキ見してしまいました！(面白すぎて)初めは笠松先輩の事はいい人程度だったのですが、この小説を見て、笠松先輩イケメンだぁ！と思うようになりました！(笑)これからも更新頑張ってください！ (2018年1月14日 10時) (レス) id: fadb1d2ddc (このIDを非表示/違反報告)
牛乳パック(プロフ) - 琥珀さん» きっとあの子だから話せるんだと思って書いてます(^^ 琥珀さんの応援で元気出たのでがんばります!!ありがとうございます!! (2018年1月6日 18時) (レス) id: 9bcf1f71eb (このIDを非表示/違反報告)
琥珀 - 笠松先輩は女子に慣れていないから女子と話をしていると新鮮でなんか嬉しいwwww 楽しみにしていますので更新頑張って下さい!!!!!!!! (2018年1月5日 23時) (レス) id: 82ba44db13 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：牛乳パック | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/tulip1451/
作成日時：2017年4月20日 21時
