その背中に触れたい【虎杖悠仁】

4.任務 ページ4

『あれ、真希さん？』

正門の方向に歩いていると
２年生の真希さんとばったり会った

「お前今から渋谷区の任務だろ？
一緒に行けってさ。
私は必要ないって言ったんだがな」

真希さんと一緒に任務…！

『いえ！心強いです！
さっさと終わらしてカフェでも行きましょ』

「いいな」



向かった先は渋谷区にある墓地

主に三級あたりだが
呪霊が数体うろついてるらしい

かなり広い墓地なので二手に分かれて呪霊を探す


『さてと〜
ほら、そこに隠れてる奴はよ出てこい』


一際大きなお墓の影から
ひょこっと顔を出した



刀に手をかけチャキッと鯉口を切る

その途端

「ウガアアアアアッ」

呪霊が叫びながら私に襲いかかってきた



それは一瞬にも満たない速度


刀に呪力を込めて
抜刀とともに斬殺

納刀



呪霊が散り散りになって消えていくのが
視界の端に見えた


『ふう、術式を使うまでもない』


その調子でどんどん呪霊を祓っていき
あらかた片付いたらところで
最初に真希さんと決めておいた
待ち合わせ場所に向かっていると
向こう側から真希さんが歩いてくるのが見えた



手を振りながら駆け足で真希さんの元へ行こうとした時、背後の大きな呪霊の影が手を振り上げ、真希さんに攻撃しようとする


『真希さん後ろ！』

「！」


私の声に反応して間髪入れず呪霊と距離を取り
呪霊が振り上げた手は
ドガァン！と大きな音をたてて
地面を叩きつけた


(この呪力量、二級の上くらいか…)
『ったくもう、聞いてないよこんな奴』


そんなこと言っても出て来たものはしょうがない
印を結び術式を発動させる


『貌好花(かおよばな)

妖花(ようか)』


青紫色の花びらが舞うと共に
呪霊が強い酩酊状態になって座り込み
さっきより格段に速い速度で呪霊に飛びつく


『はああっ！！』


呪霊の上から下まで
刀を振り下ろした



「見事だな
やっぱ私来る必要なかったな」


着地し、刀を納刀
後ろから真希さんが呆れ顔で言う


『そんなこと言わないでくださいよ
おかげで早く片付きました！』

「もう残った呪霊は居ないな。
さっさと報告書提出してカフェ行こうぜ」

『行きましょ行きましょ！』

「どこ行こうか」

『いくつか候補あります私！』

「新しいとこ開拓したいな」

『こことかどうですか？
最近できたハンバーガー屋さん！』

「お、いいな」



スマホの画面を見せ合いっこしながら
2人は墓地を後した

※イラスト注意→←3.会いたい

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