その背中に触れたい【虎杖悠仁】

10.四人目 ページ11

それらしき女の子はスカウトマンに
自ら声をかけに行ってる最中だった



(え……何あの子…

めっちゃ好きなんだけど)



無事合流し、お互いに自己紹介しあう


「私、釘崎野薔薇。」


「俺、虎杖悠仁。仙台から」

『杜若 A。同じく仙台から！』

「伏黒恵」


野薔薇ちゃんは私たちが自己紹介し終わった後
3人の顔を順番ずつ見た後

「よかったわね男子、美女が2人もいるわ」

と真顔で言い放つ



ズギャーーーーン



という効果音と共に
私のハートは撃ち抜かれた


『よ、よろしくね野薔薇ちゃん…！』

「こちらこそ」


微笑を浮かべてクールに返す野薔薇ちゃん


『ごめん、好きです。』

「え？」




そして私たちは五条先生に
東京観光と騙され
六本木の廃ビルへと向かった


そこで悠仁と野薔薇ちゃんの実地試験を行うらしい


悠仁は呪力のコントールもまだ学んでいないし
正直心配で私もついて行きたかった

(けど、まあ…
五条先生がそばにいるしな。
何かあっても何かある前になんとかしてくれそう)


伏黒も同行しようとしてたけど
五条先生がそれを止めた


そしてそれほど時間がたたないうちに
2人は呪いを祓いおわり、中にいたであろう男の子を連れてビルから出てきた


「お疲れサマンサーー！！
子供は送り届けたよー
今度こそ飯行こうか」

「ビフテキ！」

「シースー！！」







呪術を学ぶこと

すなわち
呪いを学び呪いを祓う術を知るということ


そんな禍々しい世界だけど
私は、この4人ならきっと大丈夫だと思った

なんの根拠もないけれど
卒業までずっとこの4人で

進んでいけると思ったんだ




私は何度経験しても忘れてしまう




ありきたりな日常こそが

何よりも脆く、崩れやすいことを









「そういやAはさ、学長と面談の時
なんて答えたんだ？」

『あー、あの学校に来た理由ってやつ？』

「そうそう」

『秘密』

「え、なんで！？言えよ！」

『いーーーや！
特に悠仁には教えられません』

「は？じゃあ伏黒は知ってんのかよ！」

「あ？あー…知ってる」

「やっぱお前ら仲良くね？？」

「『普通』」

「何よ虎杖、さっきからうるさいわね」

「いやだってこいつらが！！

……








──────────
──────
──…




「お前は、呪術高専に何をしに来た。」


『大切な人を守る術を学びに。

歯食いしばって、指咥えて
外野から見てるのはもういい。

自分のために、自分が守りたい人を

私は守る。』

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