【ヒロアカ】緋色の君はいつも、2 (ページ40)

今日:8 hit、昨日:3 hit、合計:67,354 hit

39.消えるわだかまりページ40

(いよいよ今日は仮免試験…！)

昨日は私の中の大きな何かとお別れしたような感じがして、胸がいっぱいになって
泣いてしまったけど
寝て覚めるとすごく清々しい気持ちだった

けど、鋭ちゃんとはあの日以来未だにちゃんと話せていない

1週間ほど経った今でも
思い出したら恥ずかしすぎて叫びたくなる

けど、きっと、多分
普通に話すくらいなら大丈夫な、はず…

前みたいに迫られたり抱きしめられたら無理
死ぬ

目をちゃんと合わせられるかはとりあえず…うん

会話はできる…はず…

(今日こそは私から話しかけて
この微妙に気まずい感じをどうにかしなきゃ…！
仮免心置きなく受けたいし受けて欲しいし。)

鋭ちゃんにとって私がそんな不安要素に入るような存在かどうかはちょっと置いといてだ

「おい切島おめー大丈夫か…？」

「俺はもうだめだ…」

「しっかりしろよ今日仮免試験だぞ？」

そろそろ出発の時間

バスの前でみんな集合しているとき
隣にいる峰田が沈みまくってる俺がそうとうやばいのか哀れみの目で声をかけてきた

あの日以来Aちゃんに声をかけようとするたび避けられてる

(完っ全に嫌われた…！！)

後悔がすごい
あの時に戻れるなら戻りてえ
そして俺を殴りてえ

あーーだめだ
今日は仮免
とりあえずこのことは忘れて試験に集中しないと

『…鋭ちゃん、お、おはよう！』

「…ん？」

誰かに挨拶をされ振り返ると

「エッ、うお！？お、おはよ！！」

思いがけない人物がいた

( Aちゃん…！？)

けどAちゃんは下を向いたままで目が合わない

『あ、えっと、その
今日の試験頑張ろうね…！
そ、そんじゃ！』

「あ、待って！」

Aちゃんがそう言い残して去ろうとするのをとっさに腕を掴み止めてしまった

『…っ！』

「ごっ、ごめん！」

すごく驚かれて反射で掴んだ手を離す

「いや、その
俺嫌われてるって思ってたから…」

『嫌わないよ！！』

「え、」

合わなかった目が合う

けどまたすぐ逸らされた

『あ、ちが
いや違くはないんだけど
…今まで避けてたのは嫌いとかじゃないの…

ていうかごめんね！
今まで避けたりして…』

…なんだ
嫌われてたんじゃなかったのか

「よかった～～…
俺ずっと嫌われてるって思ってて
もう普通に話していいのか…？」

『あ、ぅ、うん！』

「…ありがとう。
今日仮免がんばろーな！」

『うん！が、がんばろ！』
(鋭ちゃんの笑顔くるしい！！！)