15.煩悩 ページ15
や、やっちまった!!
俺の手を大切そうに握るAちゃんがあまりにも可愛くて気づいたら…
「だあああーーーーーーーーーー!!!!」
「うお!?切島俄然やる気だな!」
芦戸が声をかけてくれなかったら
完全にキス、しちまってた
あぶねえ…!!
「芦戸サンキューな…」
「ん?アタシなんかしたっけ?」
今はとにかくこっちを片付けなくちゃいけねえのに
さっきから頭に
Aちゃんの頰を少し染め目を開いたあの表情がチラついて
全然集中できないでいる
「オラオラオラーーー!!!!」
「さっきから切島うるせえよ!」
俺は煩悩を払うように敵をなぎ倒していった
そしてなんとかゴールしたが
時刻はもう夕方でみんなヘロヘロになっている
それから待ちに待った夕飯を食べ
お風呂に入った
「まァまァ…
飯とかはね…ぶっちゃけどうでもいいんスよ
求められてんのってそこじゃないんスよ
その辺わかってるんスよオイラぁ…」
峰田が壁に向かって何か言っている
あいつそろそろやべえぞ
「求められてるのはこの壁の向こうなんスよ…」
ん?
「ホラ…
いるんスよ…
今日日男女の入浴時間ズラさないなんて事故…
そうもうこれは事故なんスよ…」
「………………!!」
俺はつい、入浴中のAちゃんを
想像してしまった
峰田お前…!
お前やってくれたな…!!
せっかく払った煩悩があ!!!
「あああああゴボボボボ」
「切島くん!?」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
『なんか男湯のほう騒がしくない?』
「あいつらバカばっかだから
峰田に触発されて暴れてんじゃない?」
耳郎ちゃんが腕を伸ばしながら呆れ顔で言う
「にしてもやっぱ温泉きもちーね!」
『うん、私体質上すぐのぼせちゃうけど好き』
「そのまま寝落ちたりしないでね」
『しないよ!』
明日の起床時間は普段よりずっと早い
みんなで少しUNOをしたあとすぐ寝た
寝たかった
(いや無理!!!)
みんなもうとっくに眠りについてるのに
私だけ今日のお昼のことを思い出して
なかなか寝付けずにいた
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作者名:塩つぶて | 作成日時:2018年11月2日 19時