体温。 ページ13
、
一瞬、何が起きたのか分からなかった。
ただ確かなことは、唇に何か触れ、
そうに、なったことだ。
いわゆる寸止め、ってやつだ。
一センチ程の間で、爆豪は動きを止めた。
近くなった顔に、余計胸が高鳴る。
赤くて綺麗な瞳が、私を捉えて離さない。
「なに、」
やっと絞り出した声は
よく分からないけど、少し震えていたと思う。
どうして、こんな事するんだろう。
爆豪は、何がしたいんだろう。
わからない、から、辛くなる。
諦めきれない、どうしても期待してしまう。
遊んでるのか、
それとも。
「………なんか、勘違いしてねぇか」
「え？」
こつん、と額に触れる爆豪の額。
私より体温の高い彼の額は、私よりも熱い。
何かのセリフを待っているのに
待っちゃいけないそのセリフを待っているのに
爆豪は、何も言わない。
言わないのが正解なのかもしれない。
言わなくていいセリフなのかもしれない。
それでも、聞きたかった。
夢でもいい、なんでもいいから、
彼の口から、私が言った台詞が聞きたい。
ただ一人で期待してることも
ただ一人で胸を高鳴らせていることも
分かっている、けど。
それでも。
「…………ばくご、わたし、まだ」
「言うな」
熱くなった頬に、爆豪の指が触れた。
目つきの悪いその瞳が、すぐ近く見える。
爆豪の髪の毛は、チクチクしていて
何だか少し痛かった。
「…………爆豪、」
「言わなくていい」
分かってる。
そう言われたような気がした。
、
終わり
ログインすれば
この作者の新作が読める(完全無料)
←勉強。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 212人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
夜桜 - あの.....最後の終わり方が凄く好きなんですが.......(語彙力？とっくの昔に捨ててきた(｡･ω´･｡)ﾄﾞﾔｯ(殴)) (2021年1月29日 23時) (
レス) id: 82237d8a5f (このIDを非表示/違反報告)
永遠の非リア - もう、なんかあ！一人で感想(お話)するのやなんでえ、誰かあきてくださいよお、((((上から目線！！！ (2019年6月2日 9時) (レス) id: dec930c8a5 (このIDを非表示/違反報告)
永遠の非リア - …助けて、ください。な、なんで？って？。あ、あのな、なんか……俺氏の何かが、、無くなり、、、ました……←((語彙力が低下してしまっただけw (2019年6月2日 9時) (レス) id: dec930c8a5 (このIDを非表示/違反報告)
永遠の非リア - 途中で色んな意味で吐き気と目眩に襲われました。 (2019年6月2日 9時) (レス) id: dec930c8a5 (このIDを非表示/違反報告)
永遠の非リア - ……はぁぁぁあ！可愛すぎません？！！お互いに！！あんな生き物生息したらいけないと思うんですよねd(￣ ￣) (2019年6月2日 9時) (レス) id: dec930c8a5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：tukuyomi | 作成日時：2017年12月20日 20時
